イージーさではなく、鳴らし込む手応えを楽しむ。
重厚なアメリカンサウンドを味わう、ベンジ・バストロンボーン。
[概要]
ベンジ太管バス・トロンボーン。インライン・ダブルロータリー、オープンラップ・モデル。B♭/F/G♭/D or G/E♭(継管を抜いて使用)。10インチ(254ミリ)二枚取りゴールドブラスベル。14.73ミリ(580")スライドボア。スライド外管、エンドクルーク管ともにイエローブラス製。ゴールドラッカー塗装仕上げ。1993年製造品。付属品:純正ハードケース
[状態]
各チューニング管カーブ、スライドバレル、アウタースライド、エンドクルークにラッカー塗装落ち、スリキズ点在。ベルフレア、ベル胴に小凹み点在>修正済み。(ラッカー塗装落ちあり)。スライドアウターの広範囲、エンドクルークにスリキズ、ラッカー塗装落ち点在。ロータリー分解整備、管内洗浄、軟モノ交換、整備済み。※スライドバレル内にスプリングが装着されています。(同年代までのC.C.コーンと同じ。デフォルト仕様)
[特徴]
ベンジと聞いて、多くの方がまず思い浮かべるのは、アメリカを代表するハンドメイド・トランペットではないでしょうか。しかし同社は、トランペットだけでなくトロンボーンの製作にも力を注ぎ、独自の存在感を持つモデルを残しています。
Model 290は、ベンジが1980年代から製作していたバス・トロンボーンです。インライン・ダブルロータリー、オープンラップ、10インチ・ゴールドブラスベル、14.73ミリのスライドボアを備えた、当時としては意欲的な設計のモデルです。
ただし、最新のバストロンボーンと比べると、いわゆる現代的なイージーさとは異なります。反応の軽さや低音域の扱いやすさを最優先した楽器というより、しっかり息を入れ、鳴らし込んでいくタイプです。
そのぶん、サウンドにはベンジらしい魅力があります。ゴールドブラスベルによる柔らかく厚みのある響きと、アメリカン・オーケストラ・サウンドにふさわしい包容力のある低音。派手に前へ出るというより、合奏の中で太く支え、響きに深さを加えるキャラクターです。
スライド幅はナロー寄りの設計。バストロンボーンでありながら、構えた時のホールド感は比較的コンパクトです。
すでにメーカーは姿を消し、生産も完了。市場で見かける機会も多くありません。最新機種のような万能性を求める方よりも、人とは違うバストロンボーンを探している方、伝統的なアメリカン・オーケストラの重厚な響きに魅力を感じる方におすすめしたい一台です。