『ベルを替えると、どう変わる?』
Schilke B1L × Bach 37GB。チューニングベルの醍醐味を味わい尽くす一台。
[概要]
シルキー B♭トランペット
モデル:B1L-GP/Custom Series
ベル:
・Schilke #1テーパー
127mm一枚取りイエローブラス
アンソルダード・ビード
チューニングベル仕様
・Vincent Bach #37
123mm一枚取りゴールドブラス
ソルダード・ビード
チューニングベル仕様へ改造
ボア:.460"(11.68mm)ML
仕様:チューニングベル
仕上げ:金メッキ
フィンガーボタン:ライトウェイトタイプ
重量:1043g(実測)
製造年:2001年
付属品:なし/本体のみ
※ケースは付属しません。
[状態]
全体に金メッキが薄くなっており下地の銀メッキが薄っすらと見える部分が点在しています。バルブケーシングにメッキ浮き。シルキーベルの後方カーブ側面、ベル胴に凹み修正痕。スライド台座ハンダ付け直し。ヴィンセント・バックのベルはチューニングベル仕様に改造のため、ベル元のジョイント管の増設や元台座を外した痕や台座位置を変更した痕跡あり。凹み修正痕も点在。管内洗浄・軟モノ交換、各所整備調整済み。
[特徴]
Schilke B1は、創設者レイノルド・シルキー自身が好んだB♭トランペットであり、後のB&Xシリーズの基礎となったモデルです。#1テーパーの一枚取りイエローブラスベルと.460" MLステップボアを採用し、自由でオープンな吹奏感が特徴。豊かで厚みのあるダークトーンから、シルキーらしい輝かしい鳴りまで、ダイナミクスによって幅広く音色を変化させられるモデルです。本機B1Lは、そのベルを前後に動かしてピッチを調整するチューニングベル仕様です。
チューニングベルは単に「ベルで音程を合わせる」だけの仕組みではありません。通常の主管抜差管をほぼ差し切った状態に保てるため、管内に生じる段差や隙間を少なくし、音響的な流れを整えやすいことがひとつ。そしてもうひとつは、テーパーや材質の異なるベルへ交換して、同じ本体のまま楽器のキャラクターを変えられることが大きな醍醐味です。
そして本機には、純正#1ベルに加え、Vincent Bachの#37ゴールドブラスベルをこの個体に合わせてチューニングベル仕様へ改造したベルが付属します。テーパーも材質も設計思想も異なる二つのベルですから、変わるのは単純な音色だけではありません。息を入れたときの手応え、音のまとまり方、奏者へ返ってくる感触まで比較できるのが面白いところ。プロ奏者の間でも同様のベル換装が試みられることがありますが、一本のベルを専用加工するだけでも相応の手間とコストを要します。
固定ベルなら「どちらが正解か」を決めなければなりませんが、B1Lなら今日はSchilke、次はBachと、何度でも交換して確かめられます。もちろんベル加工痕や金メッキの経年変化など使用感はありますが、管内洗浄、軟モノ交換、各所整備・調整済み。完成されたひとつの答えを求めるというより、ベルを取っ替え引っ替えしながら音と吹奏感の変化そのものを楽しみたい。そんなトランペット好きにこそ刺さる一台です。ベテランプロ奏者の放出品です。