『ジョー・マーシンキウィッツ、その手仕事が色濃く残る一台。』
Marcinkiewicz Vermeer Model Early Production
[概要]
マーシンキウィッツ B♭トランペット
モデル:Vermeer Three
ベル:127mm/Three イエローブラス
ベルテーパー:ミディアム
ベルビード:5インチ
ボア:.459"/ML
リードパイプ:#5(.345")
仕上げ:金メッキ
重量:1033g(実測)
製造年:1980年代後半
付属品:なし/本体のみ
※ケースは付属しません。
[状態]
ベルとマウスパイプを繋ぐ斜め支柱台座ハンダ外れ、入れ直し修理歴あり。ベル彫刻模様部分、バルブケーシングのトップキャップの金メッキは擦れにより薄くなり、下地の銀メッキが若干露出しています。ベルフレアに小浅凹み>修正済み。その他は薄いスリ痕、磨き痕が散見する程度。綺麗なコンディションを保っています。管内洗浄・軟モノ交換・各所整備・調整済み。
[特徴]
ジョー・マーシンキウィッツがトランペット本体の製作に着手して間もない、1980年代後半の初期製作品です。マーシンキウィッツは1965年から金管修理に携わり、1973年には名工バート・ヘリックのもとでマウスピース設計を学び、1983年から本格的なマウスピース製作を開始。本機は、そうした経験を積み重ねたジョー自身が製作の中心にいた時代の、貴重なハンドメイド・トランペットです。
Vermeerは、往年の名器に着想を得たクラシカルな設計を持ち、同社Rembrandtよりもややタイトでコンパクトな吹奏感が特徴です。その中でもThreeはバランスの良さに定評のある定番ベルで、クリアでフォーカスのある音を保ちながら、響きの広がりと温かさも両立。ミディアムテーパーと5インチベルによる投射力にも優れ、ビッグバンドから吹奏楽までジャンルを選びません。
本機は.459"のMLボアに、オリジナル設計の#5リードパイプを組み合わせたThree ML仕様。#5パイプは適度な抵抗感を残しながら、音域を通して均一でクリーンなレスポンスを狙ったオールラウンドな設計です。明るく艶のある音色と適度なまとまりを持ち、息を入れれば響きが自然に広がる、バランスの取れた吹奏感が魅力です。
ベルとマウスパイプを結ぶ支柱にはハンダ修理歴があり、金メッキにも部分的な薄れが見られますが、年代を考えれば良好なコンディション。管内洗浄、軟モノ交換、各所整備・調整済みです。ブランドがまだ若く、ジョー自身の手仕事が色濃く残る時代の一本であることも、本機ならではの魅力。Vermeer Threeという完成度の高い実用機でありながら、“初期Marcinkiewicz”を所有する喜びも味わえる一台です。