『楽器に音程を決めてもらわない。自分の音を、自分でつくる。』
現役奏者ラース・ヤルトの思想を形にした、GERDT Mod.21L Custom。
[概要]
ラース・ヤルト製作カスタム・トランペット。リードパイプ&メインチューニング管一体成形仕様(2タイプ付属/20、20+)。135ミリ・ブロンズベル。.472(11.99ミリ)XLボア。Bauerfeind製バルブ。アンラッカー仕様。楽器重量1235グラム。ケースなし。本体のみです。2005年頃の製作品。
[状態]
アンラッカー仕様のため、酸化皮膜が覆い始めているため、表面がまだら模様に変色しています。凹みや事故歴はありません。管体分解クリーニング、軟モノ交換、各所整備・調整済み。※アンラッカー(ローブラス)仕様は、時間の経過とともに表面が酸化皮膜に覆われ色合いが濃くなり光沢の消えたマットな外観に変化します。使用環境により変色具合は異なりますが、風合いは月日の経過で変化します。写真撮影時と現物に差が出ることが想定されますので、あらかじめご了承ください。
[特徴]
GERDT Trumpetは、長年スウェーデン王立歌劇場のオーケストラで演奏し、現在も奏者として活動を続けるラース・ヤルト氏が自ら製作するハンドメイド・トランペットです。ヤルト氏は演奏家としての経験を楽器設計へ直接反映し、伝統的な製法と独自のアイデアを組み合わせながら、“美しく自由な響き”を追求しています。
本機Mod.21L Customは、135ミリのブロンズベルと.472インチXLボアを持つ、堂々としたプロポーションの限定仕様。最大の特徴は、リードパイプとメインチューニング管を一体化した独自の構造です。洋白製スリーブをアウターレシーバー内で前後させてチューニングし、固定ネジでセット。20/20+の2タイプが付属し、吹奏感や響きのキャラクターを選択できます。
1235グラムというしっかりした重量を持ちながら、吹奏感を一方向に固定しないのがこの楽器の面白さ。音のスロットはあえて広く取られ、奏者自身が息やアンブシュアによってピッチ、音色、音の芯を積極的に動かせます。楽器任せに吹けば少し自由すぎると感じるかもしれませんが、その余白こそ、異なる指揮者や作品の要求に応えるためのヤルト氏のこだわりです。
精緻なバルブアクションと、太くリッチな響き、そして大きなダイナミックレンジも魅力。ppでは密度を保ちながら繊細に、息を入れればスケール豊かに広がります。誰にでも同じ答えを返すトランペットではなく、奏者の技量と音楽性に応じて表情を変える、まさに“プレイヤーが作ったプレイヤーのための楽器”です。