2007年4月号 - TC楽器 - TCGAKKI
Premium Selections 雑誌撮影こぼれ話
Player Player 4月号(2007年)
A man has Something to Protect

人は誰にでも守っているものがある。

家族であったり伝統であったり、はたまた音楽スタイルだったりと。

あなたにとって守るものは何であろうか。

「えっ地球ですか?最近素行がおかしいと思ったら実はウルトラ警備隊だったのですね。」

「いい線ですが少々異なります。私は古紙のリサイクルや残飯の肥料化などを通して地球を守っているのです。普段から出来ることは何でもするのですよ。昨日なんか猫の残した魚の骨を爪楊枝代わりに・・・」

「いや、それ以上言わないでください。これからも地球のためによろしく頼みます。」

 
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締め切りを数日前にして何も決まっていなかった。
焦るが、やっつけ仕事はしたくない。

これはプレミアム・セレクションの撮影なのだから。

いつもとは違った雰囲気で、例えばもっと大人数でのアイディアはないだろうか、などと抽象的なイメージしかなかったのだが、あるときテレビでサッカーを観ていてひらめいた。これだ!

photoフリーキックの時、ディフェンダー達は身体を張ってゴールを守ろうとする。

そうだ!人には守るべきモノがあるじゃないか!!

撮影イメージを考えながらスタッフを見渡すと、意外にも元サッカー経験者がいた。となれば話は早い。

スタッフ皆で出演してしまえ!

そんな勢いを打ち消すように問題があふれ出てくる。

「どこで撮影するのさ?」
痛いなあ、その通りだよ。あと二日で撮影場所を決めなければならない。
しかもスタッフ全員出演予定なので営業時間外でなければ・・・。

都会の真ん中でそんな都合の良い場所があるのか?そして各方面を探し回ってついに見つけたそのグラウンドは意外に近いところにあり、無事確保出来たのだ。多少の努力はあったが俺たちツイてるぞ!

三人のスタッフには前日買ってきた中古のユニフォームを着てもらい、残りのスタッフはスーツ。

なぜスーツなのかという質問は禁止。

さて朝10時からの撮影にもかかわらず皆の協力の元、撮影が順調に進んだ。

ところが本番カットを撮り続けていると

photo緊急事態発生!

キッカー小暮の蹴ったボールがこともあろうか女性スタッフの腹部を直撃!

その場に崩れる彼女に皆が駆け寄る。
「だっ、だいじょうぶか!死ぬな〜」

すると彼女は
「コグレ〜てめ〜やりやがったな〜」

とは言ってなかったと思うが、彼女は不屈の精神で立ち上がった。

皆、号泣である

さて時間もないので撮影再開。

photo蹴るタイミングとシャッターの瞬間を合わせるのに苦労したが数枚良い感じのものが撮れた。(デジカメって便利よねえ)

ちなみに当日の気温、9度。

寒かろうが雪が降ろうがユニフォームは半袖短パンでなければならない。
奥のオフェンダー役の靴下の色が気になったがこの際どうでもよい。


photo皆、久々に立ったグラウンドに晴れ晴れしい気持ちになったようだ。

そして1F売場のコグレが目を輝かせて言った。

「今度みんなでサッカーやりましょうよ」

どうやらこの広いグラウンドに脳が溶かされたようだ。だが皆もまんざらでもない様子。

「いつ」とか「どうやって」とか考える事もなく、やる気満々なのは結構なことだ。

すると誰かがぼそっとつぶやく。
「2時間借りても走れるのは5分だな・・・」

実に的を得た見解だ。
平均年齢がほぼ30を超えており、自他共に認める「普段から運動してないチーム」である。

しかし、やると決まったら一致団結するのがステキな我々。
明日から電車を使わず走って通勤する姿を見るのが待ち遠しい!?

もちろん晩酌はプロテインをつまみに、アセロラジュースで一杯、そして寝る前にはスクワット100回くらいはいけるはずだ。

さて撮影が終わり、広いグラウンドに後ろ髪引かれながら個々の体力作りを誓い、
我々はタクシーで店に戻って行ったのだった。
走れよ!

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