これからトランペットを始める方。
それから毎日楽しく吹いている皆さんへ。
ある日突然、
ピストンが重くなる。
抜差管が抜けなくなる。
そんな日は前触れもなくやってきます。
でも本当は突然ではありません。
楽器はずっと前から、小さなサインを出しています。
トランペットのお手入れ、きちんとできていますか?
楽器を始めたばかりの頃は、
「下手に触って楽器が壊れたらどうしよう、何をすれば正解なのかわからない」
と、不安になります。
これからトランペットを始める方。
それから毎日楽しく吹いている皆さんへ。
ある日突然、
ピストンが重くなる。
抜差管が抜けなくなる。
そんな日は前触れもなくやってきます。
でも本当は突然ではありません。
楽器はずっと前から、小さなサインを出しています。
トランペットのお手入れ、きちんとできていますか?
楽器を始めたばかりの頃は、
「下手に触って楽器が壊れたらどうしよう、何をすれば正解なのかわからない」
と、不安になります。
楽器に慣れてくると、
「今日は疲れたし、1回くらいスワブを通さなくても大丈夫か。」
と、そのままケースにしまってしまう。
どちらもよくあることです。
ですがその小さな積み重ねが、楽器の状態を少しずつ変えていきます。
トランペットは息を入れて音を出す楽器です。
演奏をすれば必ず楽器の中には水分が溜まります。
それを放置してしまうとどうなるでしょうか?
①息が抜けにくくなる
水分が残っていると、汚れと結びつき固着してしまいます。
固着した部分にはさらに汚れが溜まりやすくなり、少しずつ息の通り道を狭めていきます。
外からは見えません。
ですが楽器の中では確実に変化が進んでいます。
②ピストンや抜差管の動きが悪くなる
残っていた水分は金属にも影響を与えます。サビや腐食が進み、動きを阻害します。
当店でも入荷した楽器を整備していると、長年手入れがされずに固着した抜差管に出会うことがあります。
成人男性が力いっぱい引っ張っても抜けません。そうなる前にお手入れが必要です。
◯バルブオイルの注油
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ピストンは楽器の心臓部分とも言えます。
ここが滑らかに動かなければ、どれだけ良いアンブシュアでも本来の性能は出せません。
トップキャップを外し、ピストンを途中まで抜いて、ピストンの表面にオイルを2~3滴注油します。
オイルが少なすぎると、金属同士が直接擦れ、摩耗や傷がつく原因になります。
逆にオイルが多すぎると、余分なオイルが各抜差管に流れる場合があります。その影響でグリスや粘度のあるオイルがバルブケーシングに流入しピストンの動きが重くなることがあります。
注油後はトップキャップを閉め、ピストンを2~3回上下させ、オイルを馴染ませましょう。
※ピストンの戻す向きを間違えてしまうと、空気の通り道が塞がってしまい音が鳴らなくなってしまいます。バルブガイドの位置を確認し、正しい向きで戻してください。
◯管内の水分を抜く
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演奏後の水分除去は、最も重要なお手入れになります。
管の内側残った水分は、唾液に含まれる成分を結びつき、徐々に固着していきます。その固着物はザラつきを生み、さらに汚れを呼び込みます。
スワブはゆっくり、無理に引っ張らずに通してください。
引っかかった場合は無理に引かずに、落ち着いて戻してください。
※スワブを楽器と一緒にケースの中で保管するのは避けましょう。湿気がこもり、汚れが繁殖する原因になります。
◯楽器表面の汚れを拭き取る
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楽器の表面についた指紋や汚れをクロスで拭き取ります。
※特に夏場は手汗が楽器表面に残りやすく、そのままにしておくとメッキが白く変色してしまうことがあるので念入りに拭いてあげましょう。
◯マウスピースのケア
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マウスピース内部は意外と汚れが溜まります。
シャンク内に付着した汚れは、息の流れを乱します。
本来は水洗い+ブラシが理想ですが、難しい日はスワブだけでも構いません。スワブを通しておけば汚れを取り除くことができます。
◯抜差管の掃除をする
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クリーニングロッドが露出しないようにガーゼを巻き付け、抜差管内側の汚れを取りましょう。
※クリーニングロッドが露出していると楽器に傷が付いたり、最悪の場合凹みを作ってしまう恐れがあるので注意しましょう。
掃除をした後は、1番/3番抜差管にチューニングスライドオイルを注油し、2~3回スライドさせ馴染ませてください。
主管/2番抜差管にはスライドグリスを使用します。
スライドグリスとニューニングスライドオイルを使い分ける理由
抜差管には演奏中に動かす部分と、基本的に固定しておく部分があります。
その役割の違いによって使用するものを分けます。
◯1番・3番抜差管
これらは演奏中に動かして音程をコントロールするための管です。
そのため軽く、素早く動く状態にしておく必要があるため、チューニングスライドオイルを使います。
もしグリスを塗ってしまうと動きが重くなり、演奏中にスムーズに操作できなくなってしまいます。
◯主管・2番抜差管
こちらは基本的に演奏中に動かすものではありません。
むしろ勝手に動いてしまうと困る部分なので、適度な抵抗を持たせて安定させるためにグリスを塗ります。
オイルを注してしまうと管がゆるくなり、演奏中にずれてしまう可能性があります。
◯管体内を洗浄する
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洗浄をする前に、楽器本体から外せるパーツは外しておきましょう。
ブラスソープ水溶液を作り、フレキシブルクリーナーのブラシにブラスソープ水溶液を含ませ管内を洗いましょう。汚れが落ちたら、綺麗な水でしっかりブラスソープを洗い流してください。
拭き取りの際はガーゼやタオルなどで傷がつかないように優しく、かつ水分が残らないように拭き取りましょう。
◯バルブケーシング内の掃除をする
使用するアイテムは抜差管の掃除でも使用したこちら
管体の洗浄が難しい場合は、バルブケーシングの掃除をしましょう。
クリーニングロッドにガーゼを巻き付け、バルブケーシング内の汚れを取ります。
※バルブケーシング内に少しでも糸くずやホコリなどが残るとピストンがスムーズに動かなくなる可能性がありますので、しっかり取り除いてください。
ピストンの汚れはティッシュなどで拭き取ります。その後ピストンの向きに気をつけながらバルブケーシングに差し込み、バルブオイルが全体に行き渡る程度注油します。
◯楽器表面のお手入れ
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メッキ仕上げの楽器は毎日念入りに磨いても、空気中の酸素に反応して徐々に黒く変色していきます。
そんな時にはBuzzから出ているシルバークリーナーという製品がおすすめです。
これはアルコール系の成分が染み込んだ綿が入っており、それで管体を磨くことで銀の変色を落としてくれます。研磨剤も入っていないのでメッキを削る心配もなく、綿をちぎってすぐに使えるので手軽にお手入れができます。
ぜひ、お手に取ってお確かめください!
いかがでしたでしょうか?
「思っていたより難しくないかも」と感じてもらえたら嬉しいです。
お手入れというと専門店による特別な技術が必要なように思えますが、実はどれもちょっとした習慣の積み重ねです。
全部を完璧にやろうとしなくて大丈夫です。
まずはできることからひとつずつ、きちんと向き合ってあげれば楽器は必ず応えてくれます。
それでも、
「このやり方で合っているのかな?」
「分解して大丈夫かな?」
「なんだか最近動きが悪い気がする…」
そんな不安があれば無理をしなくて大丈夫です。
ほんの小さな疑問でも構いません。
そんなときは私、菊池にご相談ください。
みなさまが楽しいトランペットライフを送れるように、お手伝いをさせていただきます。
不安は1人で抱え込まず、ぜひ大久保管楽器へご相談ください!
この記事が参考になりましたら応援よろしくお願いします!
この記事を書いた人:
菊池 (大久保管楽器 金管楽器リペア担当)中学校の部活動で吹奏楽部を選んでから、それ一筋でここまで来ました。
略歴:
ESPエンターテインメント東京 楽器技術科 管楽器リペアコース卒業
ひとこと:
今回はトランペットの簡単なお手入れ方法をご紹介いたしましたが、それでもまだご不安なことがございましたら、菊池までご相談ください。みなさまが安心して演奏を楽しめるようにお手伝いさせていただきます!
保有資格・実績:
これまで2000本を超える金管楽器を整備しております。
▶︎執筆記事
・管楽器のお手入れは上達の一部-安心して楽器と長く付き合うために トランペット編-(当記事)