『“扱いやすさ”だけでは辿り着けない音がある。』
カラヤン時代のベルリンフィル、その咆哮。
[概要]
モンケB♭ロータリー・トランペット。138ミリ・ベル。銀メッキ仕上げ。楽器重量1139グラム。付属品:新品販売時のシングル・ハードケース
[状態]
ロータリーレバー、ベル前方フィンガーフック付近にメッキ荒れ。ベルフレア、ベルステムに軽度の凹み修正痕。その他は目立つキズ、凹み、事故歴はありません。管内、ロータリー分解洗浄、軟モノ交換、各所整備済み。
[特徴]
カラヤン時代のベルリン・フィル。
あの圧倒的な金管サウンドの中核を担っていた存在のひとつが、モンケのB♭ロータリー・トランペットです。
当時のベルリン・フィルでは、現在主流となっているC管ではなく、あえて大口径ベルのB♭ロータリーが使われていました。現代のオーケストラ事情から見れば、決して効率的な選択ではありません。レスポンスや音程処理、機動力を求めるなら、より合理的な楽器はいくらでも存在します。
それでもなお、この楽器にしかない魅力があります。
深く息を入れた瞬間に現れる、圧倒的なスケール感。空間を押し広げるような厚み。そして、重厚な輝きがホールを満たしていく、あの独特の響き。
ベルリン・フィル黄金時代のトランペットセクション、その“咆哮”に心を掴まれた人なら、この楽器に特別な憧れを抱かずにはいられないでしょう。
入荷品は、初代モンケの一番弟子として知られるヘルミヒ時代の製作品。ベル刻印のみ、3番抜差管支柱2本仕様などから、1970年前後の個体と思われます。
現代的な軽快さや、オートマチックな吹きやすさとは異なる世界。しかし、その武骨さも含めて、この楽器には“音を作る喜び”があります。
“扱いやすさ”で選ぶ楽器ではありません。
ベルリン・フィル黄金時代の響きに憧れた人のための、ロマンあふれる一台です。