「判ってる。判ってはいるけど、“もしかして自分にも!?”」──そんな夢を本気で見させてくれる一台。シルキーJ.ファディス 初代シグネチャー・モデル!
[概要]
シルキーB♭トランペット、ジョン・ファディス・モデル第1世代。127ミリ一枚取りMLスロート・イエローブラス・ソルダードベル。チューニングベル仕様。アジャスタブル・サウンドポスト付き(※)。450'Mボア。ラウンドクルーク型メインチューニング管(ウォーターキイ・レス)。ニブ(プルノブ)なしの2番抜差管。ヘヴィボトムキャップ。金メッキ仕上げ。2007年製。付属品:アマドウォーターキー付きチューニング管、ノーマルウェイトボトムキャップ3ヶ、シルキー純正ダブルハードケース
※アジャスタブル・サウンドポスト:チューニングベルタイプのトランペットのベル前方に装着する可動式支柱
[状態]
ピストンボタンはアバロンレッド(人工着色)が装着。ベル内側に薄いスリ痕。ベル側面内側にサウンドポストの台座で擦った跡が少し見受けられます。その他は使用による細かな磨き痕が散見する程度。凹み、修理歴、メッキの剥がれはありません。管内洗浄・軟モノ全交換。各所整備・調整済み。
[特徴]
1970年以降シルキーを使い続けているジョン・ファディス。その全盛期の“超人的ハイトーン”を支えた一台が、この初代シグネチャー・モデルです。
ファディスのハイトーンといえば、ただ高いだけではなく、太さ・艶・音圧の三拍子が揃った突き抜けるような“弩級”の鳴り。常人には到底真似できないと分かっていても、「このモデルならワンチャン…?」とつい思わせてしまう──そんなプレイヤー心理をくすぐる“魔力” を秘めています。
設計の軸となるのは、やや細身の450’Mボアのバルブケーシング。そこに、プルノブなしの2番抜差管、ウォーターキイを廃したラウンドクルーク型のチューニング管など、余計な抵抗を徹底的に省いた構造を組み合わせ、エアの流れを極限までスムーズにしています。さらにヘヴィボトムキャップ、チューニングベル+アジャスタブル・サウンドポストが加わることで、音の芯がギュッと凝縮した “圧縮系の鳴り” が生まれます。
一見するとファディス専用の“モンスターマシーン”に思えるかもしれませんが、実は扱いやすさも兼備。このモデルが持つ適度な抵抗感を上手く使うと、効率の良いブローでシャープで輝度の高いサウンドが得られるのが大きな魅力です。
「さすがにファディスは無理。でも、このモデルで吹いたら、今まで出なかった音がちょっと見える気がする。」そんな“夢”を、ほんの少し現実に寄せてくれる シルキーの名作 です。