『すべては、ここから始まった。』
― モネット・トランペットの原点、シカゴ・モネット。
[概要]
モネットB♭トランペット、シカゴ・スタンダード(※)。127ミリ二枚取りイエローブラスベル。ローブラス仕様(アンラッカー)。楽器重量1173グラム。1984年製作品。
※通称です。正式名はありません。
[状態]
管内洗浄・軟モノ交換・各所調整・整備済み。
[特徴]
本機は、デイヴィッド・モネットがシカゴに工房を構えた1984年に製作された、いわゆる“シカゴ・モネット”のなかでも最初期の作品です。
現在のモネット・トランペットへとつながる特徴―天井知らずの音圧とダイナミックレンジの大きさ、大きく動いても破綻しない芯のあるダークでエアリーな中低音、高音域においてはフォーカスが絞られ過ぎることなくファットでオープンな鳴りをキープ―は、この時点ですでに明確に表れています。一方で、現行モデルほど演奏者やスタイルを選ばない、ニュートラルなキャラクターを保持している点は、シカゴ・モネットの大きな魅力です。アンサンブルの中でも自然に溶け込み、必要な場面ではしっかりと唯一無二の存在感を示す。そのバランスの良さが際立ちます。
数年前、モネット社は本機と製造番号の極めて近い個体をベースに製作したNEWモデル、MB-111を発表し、大きな話題となりました。今なお、シカゴ・モネットに対するプレイヤーの熱いラブコールが絶えないことの証しでもあります。
シカゴ時代のモネットは生産数自体が少なく市場に出回る機会は年々減少しています。とりわけ本機のように、演奏に耐えうる実用性と、プレ・ビンテージとしての価値を高い次元で両立した個体は稀少です。「モネットの原点」を、音と吹奏感、その両面で思う存分堪能できる一台です。