『響きに、心地よい余白がある。』
SENZOを生んだ、その音。
ビュッフェ・クランポン Prestige(S3)
[概要]
ビュッフェ・クランポン、アルトサクソフォンPrestige後期モデル(通称S3)。管体・ネック:コパー製。キイ:イエローブラス製。ラッカー塗装仕上げ。右手小指キイ(Low E♭/Low C)はローラー式。(テーブルキイは初期型と同じ5分割アクション)。付属品:プロテック中古セミハードケース 1998年製
[状態]
テーブルキイ、オクターブレバーの一部にスリ痕、ラッカー塗装落ち。U字管カーブ内側に7ミリ幅程度の極細隙間あり(表面のみ。貫通していません/詳細画像参照)。その他は目立つキズ、塗装剥がれ、凹み・修理歴なし。年数経過を感じさせない極上美品コンディションです。分解洗浄、全パッド(CHANUメタルゾネーター)、フェルト、コルク交換オーバーホール調整済み。
[特徴・魅力]
Buffet Crampon を代表するアルトサクソフォン、Prestige。
現行フラッグシップである SENZO の原点にあたるモデルです。
2013年に登場したSENZOは、Prestigeの音色を継承しながら、ネックやU字管、ベル形状の再設計によって音程安定性と操作性を進化させました。
低音Dを含む全音域での精度向上や、明確なアーティキュレーションは、現代的な演奏スタイルに最適化された成果といえるでしょう。
では、Prestigeの魅力とは何か。
それは――心地よい自由度にあります。
管体はコパー製、仕上げはクリアラッカーのみ。
銅メッキ+ラッカー仕上げのSENZOに比べ、響きの立ち上がりはより開放的です。
抵抗感は自然で、吹奏感に過度な重さがありません。
Prestigeは、奏者の呼吸とともに育っていく楽器。このモデルを愛用し、クランポン・サクソフォンの芸術性を世界に広めたのが、Daniel Deffayet、そしてDaniel Gremelleといったフランスの名手たちです。
発音は柔らかく、響きはビロードのよう。
音像は過度にコンパクトにならず、空間へナチュラルに広がります。
まとまり過ぎない、しかし散らからない――絶妙なバランス。
音程については最低音がやや高めに感じられる傾向があるものの、その他は安定しており、個体としての完成度も非常に高い状態です。
現在は生産完了。市場流通数も限られ、とりわけ状態の良い個体は希少な存在となっています。進化形を知ったうえで、その“先祖”を手にするという選択。
クランポンの源流を体感できる、またとない機会です。