Gibson / 1963年製 J-45
「J-45は持っている。でも、ビンテージのJ-45がちょっと気になっている。」
そう感じている方は、ぜひもう少しだけ読み進めてみてください。
今回ご紹介するのは、1963年製のGibson J-45。
数あるJ-45のなかでも、J-45好きな方は必ず1度鳴らしてみて欲しい1本です。
まず目を奪われるのは、その外観です。
ボディトップの外周にわずかに残された鮮やかな赤。
経年で褪色が進んだのチェリーサンバーストの名残が、夕景の情緒を心に訴えかけてくるようです。

ピックガードは薄い赤べっ甲柄のラージサイズ。
この時期特有のピックガードは、年月とともに収縮し、サウンドホールリングに浮き上がる経年変化が現れます。
薄さゆえの質感が、時の痕跡として表面に刻まれる。
それは、この時期特有の薄いラージピックガードにしか見られない説得力です。

そして何より、この個体をお勧めしたい理由は、その音にあります。
コードを軽く鳴らしただけで、各弦が立体的に立ち上がり、空間の中にそのまま浮かび上がるような明瞭さがあります。

それでいて、アジャスタブルサドル特有の“いなたさ”。
少し泥臭くて、どこか懐かしいニュアンスがしっかりと残っている。
これは、「綺麗な音」「鳴り」だけでは満足できないプレイヤーにこそ、ぜひ味わっていただきたいです。

低音は豊かというより、物理的に「響く」。
腹や肋骨を通じてどっしり伝わってくる低域の押し出しは、J-45に期待していたパワフルさの想定を上回ります。
そして、少し力を入れてストロークをすれば、その太さが一気に解き放たれる。
乾いた爆発音が空間を包み、空気が震えます。

ネックはナット幅42mmのレギュラーグリップ。
現代のアコースティックギターに慣れた方でも、まったく違和感なく手になじみます。
演奏に集中できるというより「音楽に没頭させてくれる」設計といえるでしょう。

この個体は“J-45"という名にふさわしい力強さと、60年代という時代の空気を確かに感じさせてくれます。
もし、あなたが今のJ-45に満足しているとしても。
もし、すでに複数のギブソンを所有していたとしても。
それでも、この個体に宿る“情緒“と”骨に響く音“は、他とは明確に異なります。
それは、スペック表やブランド名では語りきれない、触れて、鳴らして、身体で感じるしかない類の魅力です。
見た目に惹かれた方はもちろん、音で選びたい方にも必ず試していただきたい最高の1本です。

[スペック/付属ケース]
TOP : Spruce
BACK/SIDES : Mahogany
FINGERBOARD/BRIDGE:Rosewood
NECK:Mahogany
NUT WIDTH : 42mm
SCALE : 625mm
CASE : Original Chipboard Case
[コンディション]
-弾きこまれたルックスが味わい深く、ヴィンテージの風格
-音の詰まりやビリ付きもなく演奏状態は良好です
-12フレット上での弦高:6弦側 2.7mm、1弦側 1.7mm
-サドル突き出し量:約 3.5mm~4.0mm
-トップ割れ補修、ブリッジ面削りあり。使用における問題はございません。
[あんしん保証:6ヶ月]
[通販安心サービス]
通信販売の場合、お客様に試奏の機会をご提供できないため、商品到着後6日間のお試し期間を設けています。
ご自宅で商品をじっくりお試しいただき、ご満足いただけない場合は商品代金をご返金いたします。
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