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行く手を阻む樹木、足下には靴を吸い付ける湿地帯。行けども果てしなく続く緑のジャングル・・・。 本当にあるのだろうか、幻のヴィンテージ楽器が・・・ 探索を始めてすでに数ヶ月、絶望と疲労で朽ち果てそうになっていたその時だった。 「あっ!あれは!!!!」と双眼鏡で前のめりになる隊員A。 「うあ〜、でたああああああああああ」とその方向を指さす隊員B。 極度の疲労でリアクションも疲れていたが、確かにそれは実在した!幻の69年オールローズ! |
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>> テレキャスタータイプの最新入荷情報 |
ふと気がつくと我々は飛行機に乗っていた。沖縄行きの・・・
どこかで聞いたような書き出しのように感じられるが、うむ、確かに沖縄に向かっている。
今回で最後となる Premium Selections 広告。その撮影イメージにはジャングルが必要であった。
東京中を探し回ったのだが撮影時はまだ4月中旬、それっぽい草木は当然見あたらない。室内栽培されている場所はあったが、明るさや撮影許可など苦難が多かった。
ごまかしようが無いので思い切って飛んだ訳ね。
到着してすぐトヨタ Vitz をレンタルし、狭いトランクに荷物とギターケースを放り込んで那覇市内のホテルへ向かった。
仕事で来ているのだから夜な夜な飲み放けている訳はない。(えっ!?)
・・・
我々は国際通り近くのとある居酒屋に向かった。外は昼間と変わらず暖かく散歩にはちょうど良い。CAさんも来るという噂の居酒屋に入り泡盛で乾杯ー。
朝6時に目覚ましが鳴る。外からの光がまぶしいぞ・・・うむ、絶好の撮影日和だ。
まずは朝食を頂きにホテルのレストランへ入ったとたん、目前に人、人、人の山!しかもみんな学生・・・
卒業旅行生がテーブルの8割を締めているではないか。
我々は端の方に席を取りバイキング形式の朝食を取り始めた。聞くと岡山から来た中学生のようだ。エネルギー溢れる中学生に負けず、取り皿を山のようにする我々。和食、洋食ありで味も大変美味しかったのだ。満足。
チェックアウトを済し、さあ出発。
そして走ること約1時間、サービスエリアで休憩をとる。
まだ朝早かったせいか売店は開いていない。
近くに沖縄サミットの記念碑らしきものがあったのでちょいと覗いてみる。
沖縄の日差しとすずしい海風に少しウトウト。しかし、気を引き締め直して出発。
そして一時間後に目的地に着いた。
結局沖縄まで来てしまったのだな。
「あっ、やっくん、お久しぶり♪」
彼らの協力の下、ジャングル?っぽい茂みに入ろうとすると少し離れたところから
「ハブには気をつけてね〜」と言われた。
気をつけるってどうすればいいんだよ・・・(汗)。
がしかし、広告撮影の為に我々はここまで来たのだ。ハブだろうがマングースだろうがイリオモテヤマネコだろうが気にしてはいられない。
現場に脚立を立てかけ、ひとりひとり降りていく。
上方からカメラのファインダーを覗くと二人が暴れている・・・
どうやら蚊の大群に腕や顔を刺されまくっているようだ。
我々がそんな事に負けないのはご存じの通り。かゆみに耐えながらこの現場での撮影を終えた。
今回は数カ所、シチュエーションを変えて同じような写真を撮ってみた。
第二現場として選んだのはパイナップルパーク内。先の知人を通して撮影許可をもらうと中へ入っていった。
パイナップルの木はそれだけで南国をイメージさせる。まさにジャングル・・と思ったのだがどうしても撮影場所の後方に人工物が入ってしまう。
残念だがここでの撮影は断念した。当パーク係長様、ご協力ありがとうございました。
更に我々は車で数十分山の方へ向かい、熱帯雨林なる植物園を発見した。
中は木が生い茂り少々暗く、リアルジャングルへ突入。様々な角度から撮影を試みた。
植物園を出ると更に別なロケーションを探し、撮影してみる。
ふと見るとリペア担当のコグレが缶ビールを「一人」うまそうに飲んでるではないか!
仕事とはいえここは南国。まぶしい太陽に照らされて飲むビールは格別だよね。
これを暴露したので、同僚から袋だたきに遭うのは必至であろう。
そんなこんなで時間は過ぎていき、那覇市内へ帰る時間となった。
協力していただいた方々にお礼をし、我々は那覇に向けて走り出した。
これにて2006年9月から始まったプレイヤー紙における「プレミアム・セレクションズ」広告は終了した。今振り返ると、当初想定していた紙面作りとやや離れて行ったが、臨機応変にその時の最適な広告として作り上げて行った結果、お客様含め多方面から様々な反応を頂いた。
小売業の商品販促として「広告」を利用することは最も有効な手段の一つであり、今も昔も大きく変わらない。そんな折、当店のプレミアム・セレクションズ広告を制作するにあたり他店とは違う視点で遊び心(冒険心)のある「生きた」広告を作ろうと決心した。
毎月「本気」で挑戦した。読者の心に響くようなメッセージを写真と共に掲載することで、我々の目指す方向が少しでもご理解頂けて、興味を持って頂けたのならば本望だ。
もっと続けて〜という嬉しい声もあるが、まずはこれにて終結しよう。
撮影にご協力頂いた関係各所の皆様へこの場を借りて再度御礼申し上げます。
THE中古楽器屋スタッフ一同