Shadowピックアップで知られるShadow Electronics社は1971年にドイツで設立されました。創設者のジョー・マリニク氏は本国では有名なギタリストで、ブルース・バンドやジャズ・バンドを率い、多くのテレビやラジオのショーなどでレギュラーをつとめていました。名高いプロ・ギタリストとしての実績が豊富な一方、既にティーン・エイジャーの頃にギター・アンプを製作するなど、エレクトロニクスにも深い興味と造詣を持っていました。こうしてギター・プレイヤーとしての視点と、そしてそれを実際に形作るエンジニアリングによりShadowピックアップは開発されて行きました。
'70年代初頭にはインブリッジ・ピエゾとマグネティック・ピックアップをブレンドさせた「Doubleplay」を発表。ピエゾとマグネティックそれぞれの良さを活かしつつ、拾いきれない領域を互いにカヴァーしあうことで、単独のピックアップだけでは再現できないトーンを可能にしました。この「Doubleplay」というシステムは現在にも受け継がれ、されに進化した形で生産されています。
また、さらにマイクを加えたブレンド・システムなどにより、ギターはもちろんヴァイオリンやマンドリン、ウッドベースや民族楽器まで幅広い楽器のトーンの再現に成功し、今日では年間で100万個以上のピックアップを製造するビッグ・ブランドとなっています。
■ NanoMAG
厚さ6mm、幅5mmのコンパクトなサイズにアクティヴ回路までを密封したマグネティック・ピックアップ。指板のエンド部にマウントし、ノイズが少なくフィードバックに強いサウンドを得ることが出来る。
参考定価25,200円
■ Nanoflex
インブリッジ・タイプのピックアップ。通常、ブリッジ下に置かれたピエゾは上からの弦振動を拾うが、このNanoflexは複数の圧電素材の組み合わせにより、上方だけでなく、ブリッジ下方向へもセンシティヴィティを持つ。それによりブリッジ上の弦振動だけでなく、トップボードやブレイシングの持つトーンまでを音に加味することが出来る。
参考定価22,050円
NanomagとNanoflexのトーンをミックスして使用することが出来る、Sonic Doubleplayプリアンプ・システム。
参考定価47,250円