オダです!
X(Twitter)にエレキギターに関する豆知識をアップしていますが、
Xでは限られた文字数でしかお伝えできないので、この近況報告でさらに詳細な豆知識を書いていきます!
知ることでギターが上手くなるわけでもなんでもないですが、ただ「へぇ〜」と思ってもらえたら嬉しいです。
(でも、ギターをより深く知る=ギターをもっと好きになる=ギターをもっと練習するようになる=ギターが上手くなるかもしれません。笑)
私自身「へぇ〜」と思いながら書いてますので、一緒に「へぇ〜」しましょう!!
第1回はロゴ/インレイ/バインディング/ペグ編でした。
今回は、指板/ネックシェイプ/ヘッドシェイプ編です!
またしてもボディに辿り着いていません!!
メイプル1ピース
Fenderストラトキャスターとテレキャスターの最初期(’59年頃まで)、指板・ネックの仕様はメイプル1ピースでした。(70年代から再び登場します)
メイプル1ピースとは、指板材を使わずにネックと指板がメイプル材の1ピース構造であるという意味です!
それまでギターでもバイオリンでも、ネックと指板が一体化しているものは存在しなかった中で、Fenderはハードメイプルというとても硬い材を使用することによって弦楽器の常識にとらわれずにメイプル1ピースというネックを作り上げました。
ネック背面には埋木があり、これをスカンク・ストライプと呼びます。
指板を貼らないので、トラスロッドはネック背面から仕込んでおり、それをコア材で塞いでいる形になっています。
同じくヘッドにもトラスロッドの仕込み穴が開くので、そこを塞ぐ埋木はヘッド・プラグと呼びます。
スラブ指板
ストラトキャスターでは1959~62年頃までの間、スラブ・ローズウッド指板が採用されていました。
スラブ指板はネックとの接着面が平面で、指板が厚いのが特徴です。トラスロッドの穴に接着面がかかっていたり、正面から見てヘッド側が丸く膨らんでいるのが見分けるポイントです!
写真はFenderJAPAN Eシリアルの62年LHモデルです!
ラウンド指板
ストラトキャスターは’62年中期以降、ローズウッド指板はラウンド貼りに変わります。
ネックとの接着面が指板のRに沿った曲面状で、スラブ指板に比べて指板材が薄くなります。
それにより、指板とネックの木材の違いによる湿気等に起因する変形を防ぐことができるようになったそうです。
ラウンド指板はトラスロッドに接着面がかからず、ヘッド正面から見た時に真っ直ぐなのが見分けるポイントです!
写真は’66年製ストラトキャスターです!
ブレットナット
1971年からメイプル1ピースネックの復活により、ブレットナットが登場します。
弾丸のような形状をしていることからこの名が付けられたと言われていますが、70年代ストラトキャスターの代表的な仕様の一つと言えます!
このナットにより、ヘッド側から六角レンチでトラスロッド調整が可能に!
ストラトキャスター以外には、テレキャスターシンライン、テレキャスターカスタム、テレキャスターデラックス、スターキャスターでも採用されていました!
ネックシェイプ
FenderではC,V,Uのネックシェイプがあります。更にそれぞれにバリエーションがあり、2020年のFender Custom Shopのカタログでは実に14種類のネックシェイプが掲載されています。
有名どころで言えば、クラプトンのシグネイチャーモデルはVネック!
ネックはプレイヤーの好みが如実に現れる部分ですよね。
50年代のネックシェイプ
50年代ストラトのネックシェイプは、少しずつ改善を重ね、毎年変更が見られます。
厚めのやや丸みを帯びたソフトVシェイプの’54年。
50年代で最もファットなUシェイプの’55年。
そこから徐々に左右が削られて’57年に最もシャープなVシェイプに(エリック・クラプトンのシグネイチャーはこれ!)。
’58年以降は徐々に丸みを帯び、60年代のCシェイプへと向かいます。
こちらニヘイさんが考案した、写真でネックシェイプを伝える方法です。画期的😆
写真は'57年製ミュージックマスターのVシェイプです!
60年代のネックシェイプ
60年代は50年代のVシェイプよりも丸みが増したCシェイプが採用されました。
中でも’63年は太めのグリップが特徴的。
60年代は指板に大きな仕様変更(ローズウッド指板のスラブ貼り→ラウンド貼り)がありましたが、ネックシェイプは50年代ほど目まぐるしい変化は見られません。Fenderが徐々に「定番」を確立していることを感じられます。
60年代後半からやや厚みが増し、70年代に引き継がれます。
次はヘッドについて!
ストリングガイド
ストリングガイドも年代によって変わります。
ストラトキャスターの場合、’56年前半までが丸型(1枚目)
それ以降は羽型、カモメ型、バタフライ型等いろんな呼び方がありますが、
2枚目のような鉄板をプレス加工して作られたものになります。年代によってヘッドとガイドの間にスペーサーがなかったりあったり、鉄製だったりナイロン製だったりします。
‘72年後半からはストリングガイドが1,2弦の間と3,4弦の間にも取り付けられます。(3枚目)これはライトゲージの弦が増えてきたことから、3,4弦のテンションも確保したほうが良いという考えからできたそうです!
スモールヘッド
ストラトキャスターはスモールヘッドとラージヘッドの2種類のヘッドシェイプがあります。
1954年〜1966年まではスモールヘッド。つまりCBS期以前のモデルはスモールヘッドです。
元祖ストラトキャスターといえばスモールヘッド!という考え方もありスモールヘッド派のストラトキャスターファンも数多くいますよね。
ラージヘッド
1965年途中から(正式には1966年出荷分から)ラージヘッドが採用されます。
このヘッドシェイプは、テレキャスター以外で採用され、トレードマークとなるヘッドシェイプの統一が図られたものと考えられます。
また、ストラトキャスター、ムスタング、ジャガー、ジャズマスターをスケール違いで製造すればカバーできるという合理化の一環でもあったようです。
第1回で触れたFキーの時のように、「合理化」というのはCBS期におけるFenderのキーワードのようですね。
以降ラージヘッドはストラトキャスターのヘッドシェイプとして定着し、70年代も採用されます。
今回はここまでです!
どれかひとつでも「へぇ〜」となっていれば幸いです。
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ではまた次回、一緒に「へぇ〜」しましょう!
オダ