"The Workhorse"s
〜Gibson J-45の歴史〜

語り継がれてきたJ-45

パート1:Gibson J-45歴の史・1942年〜の紹介

パート2:1964〜1969年・年表(このページ)

Gibson 1965 J-45 Adj.

ヘッド裏に刻印されたシリアルナンバーより1965年製の個体。
ボディトップのリム側のチェリカラーが退色し全体的にオレンジ色をしているのが特徴です。
さらに退色するとナチュラルフィニッシュのようになってしまい、J-50とほとんど見分けがつかなくなってしまいます。
J-45とJ-50では構造的な違いがないため、ボディ内のスタンプで判別するか、スタンプが消えてしまっている場合は目で見て判断です。
たくさん見ていると退色したチェリーとJ-50のナチュラルの違いがわかるようになってきます。この退色というのは1963年から1966年までみられます。アジャスタブルブリッジにはウッドサドルが採用されています。木材は主にローズウッドとエボニーが使用されます。

この他としては、ネックとボディの接合部に"スティンガー"とよばれる黒い塗装が施されていることがわかります。
このスティンガーですが、元来はJ-200やSuper 400、L-5といった上位機種のヘッド裏に装飾として施されるものではありましたが、製作途中の加工痕やダメージを隠すために時よりこうした形で施されることがありました。
現在では新品時にカスタムとしてあえて入れるなど、マニア心をくすぐる仕様となっています。

Gibson 1965 J-45 Adj.

ヘッド裏に刻印されたシリアルナンバーより1965年製の個体。
この年にヴィンテージ・ギブソンにおける大きな仕様変更が行われます。ナット幅42mm〜43mmほどだったネックはナット幅40mmほどに、いわゆる"ナローネック"の誕生です。アコースティックだけでなくエレキギターでも同様の仕様変更が行われるという革新的な出来事でした。
そしてこれは演奏性やサウンドに大きな影響を与えました。

ナローネックとレギュラーネック、どちらが“良い”のか?

この問いは、これまで幾度となく繰り返されてきたかと思います。今となっては「ナローネックは不人気」という声は、少数派になっているかもしれません。
もちろん、ヴィンテージ市場においては、1965年以前のレギュラーネック仕様の方が骨董品としての価値が高く、相場的にも上位に位置づけられているのは事実です。
しかしながら、ナローネックにはそれならではの魅力があります。たとえば演奏性です。親指でルート音を押さえるような“ウェスタングリップ”を多用するプレイヤーにとっては、ナローネックの方が握りやすく、演奏の自由度も高くなるのではと考えております。シンガーソングライターの秦 基博さんは1966年製のJ-45を使用しており、まさにこのスタイルで演奏されている印象があります。
また、サウンド面でもナローネック特有のキャラクターがあります。シャープで歯切れがよく、キレのあるトーンが魅力です。代表例としては、吉田拓郎さんが使用していた1967年製J-45。名盤『元気です。』に収録された「リンゴ」では、石川鷹彦さんが吉田さんのJ-45を使用して演奏しており、まさにそのキレ味あるサウンドを堪能することができます。パーカッシブな低音と、わずかにコンプレッションがかかったような締まりのある音色。
それはまさに、1960年代後半のJ-45にしか出せない魅力といえるでしょう。

Gibson 1966 J-45 Adj.

ヘッド裏に刻印されたシリアルナンバーより1966年製の個体。
チェリーサンバーストがしっかりとフェイドしたこれぞ'66!というような佇まいです。ナローネックの他にヘッド角度が14°というのもこの時期の特徴です。
こちらも1965年より移行し始めました。
さらに特筆すべき点としては、使用されているペグです。
その製造元は日本を代表するパーツメーカーであるゴトー社。1967年のJ-45やスモールボディによく見られますが、1966年の個体にも使用されているのを極たまに見かけます。
こちらの個体はつまみが通常よりもボテっとしていて厚い同年代のモノに交換されているのですが、
オリジナルもゴトー社製のペグが使用されていました。

Gibson 1966 J-45 Adj.
Cherry Red “BGN” Stamped

ヘッド裏に刻印されたシリアルナンバーより1966年製の個体。
ボディトップのサンバーストではないチェリーレッドカラーが特徴的です。ここで真っ先に疑問に思うのがシリアルデイトが1966年でチェリーカラーであるという点です。一般的にアコースティックのカスタムカラー(主にチェリーレッドやエボニーブラック)は1967年〜1969年のシリアルデイトです。この疑問について鍵となるのが、ヘッド裏に記された“BGN”というスタンプです。

このスタンプは後から所有者が入れたという訳ではなく、ギブソン工場で入れられたものとみています。“BGN”とは、ギブソンの工場においてヘッド裏に刻印された識別マークのひとつで、「Bargain(バーゲン)」の略とされています。これは従業員向けに大幅に値引きされたギターであることを示すもので、一般市場には流通しなかった個体といわれております。そのため、こちらの個体は一般流通させるには問題があり従業員向けにチェリーレッドで販売されたと考えています。

ギブソン・アコースティックのカスタムカラーについては、なぜ誕生したか、どのような経緯で作られたか、
ということを示すための公式な記録を確認することができず、詳細がわかりません。エレキギターのカスタムカラーについては1963年に登場するFirebirdで採用されており、カラーチャートも存在しユーザーが選べるようになっています。

アコースティックのカスタムカラーの特徴は以下の通りです。
-1967年〜1969年によくみられる
-セカンド印が押されている個体が多い
-ボディトップが4ピースの個体もある
-B-25やLG-1といったスモールボディやEphiphoneのFT等のモデルにもみられる
-ブラウン等のレアーカラーも存在する

このような状況から現在のところ最も納得のできる考えとしては、通常の基準では正規品として出荷できなかった個体を、塗装によって仕上げの印象を変えることで販売可能にした。つまり、工場としての歩留まり(ロス)を減らす目的で、カスタムカラーが活用されたのではないか、という見方です。

Gibson 1967 J-45 Adj.

ヘッド裏に刻印されたシリアルナンバーより1967年製の個体。
この年よりチェリサンバーストカラーの様相が変わります。リムの赤色は潰しの明るい色で経年による退色が1966年までの個体ほどありません。
この時すでにチェリーサンバーストに関する退色が問題視され、色が消えないように塗料を変えた、そんな一幕が想像できます。
ペグはゴトー製。ブッシュはクロム(4弦のみニッケルに交換)です。

Gibson 1967 J-45 Adj.

ヘッド裏に刻印されたシリアルナンバーより1967年製の個体。
サンバーストのカラーリングがとても印象的です。この年よりブラウン系のサンバーストカラーが復活します。
1960年代前半と比べると退色した際にリム部分に赤みがあるという点で異なります。
吉田拓郎さんが使用していたJ-45と酷似しています。
本人はセラミックサドル、固定サドル、ウッドサドル等サドルを替えて使用していたようです。

Gibson 1968 J-45 Adj.

シリアルデイトは1970年ですが、ピックガードにデザインされたGibsonロゴマークやカラーリング等の仕様より1968年製と判断した個体。先ほどのタバコサンバーストとはガラッと印象を替え、リム側の黒色がしっかりと残っております。ヘッド裏をみるとセカンド印が押されていたので、ファクトリーでフィニッシュに改めて手を加えたのではないかと考えております。塗装の質感もやや厚めで、ネックも吹きなおしているような痕が確認できます。
とはいえ保存状態がとても良いことは確かで、当時のタバコサンバーストのJ-45はこのような見た目をしていたんだろうなと想像ができるお手本のようなヴィンテージです。
ピックガードのGibsonロゴマークについては、カスタムカラーと同様でその背景等の詳細がわかりません。
1966年のカタログの裏表紙にこのデザインが登場していることは確認できます。フレット上で弦を押さえていることをイメージしたという意見もありますが、個人的には音の壁(Sound Barrier)をイメージしたという見解はとてもアリだと思っています。
ギブソン公式グッズでこのグラフィックが紹介される時も、"Soundwave"と言われています。

Gibson 1968 J-45 Adj.
Ebony Black

ピックガードにデザインされたGibsonロゴマークやカラーリング、ブリッジ等の仕様より1968年製と判断した個体。
真っ黒なカラーリングと黄色みを帯びたプラスチック装飾が印象的な"エボニーブラック"です。
こちらの個体はよくみるとボディが4ピースであることがわかります。
サンバーストやナチュラルだと目立ってしまいますが、真っ黒だと確かに目立ちません。

Gibson 1968 J-45 Adj.
Cherry Red

シリアルナンバーやブリッジ等の仕様より1968年製と判断した個体。
こちらの個体もボディトップが4ピースであることがわかります。チェリーレッドは経年により退色しており、色づきの浅い"さくらんぼ"のようなカラーです。
このような形に退色している個体は少なくはありません。ヴィンテージならではの仕上がりです。
ピックガードはGibsonロゴマークなしのビス止め式ホワイト。元々はビスにも白い塗装が載っていますが、こちらは剥がれて金属部分が剥き出しになっています。

Gibson 1968 J-45 Adj.
Ebony Black

ヘッド裏に刻印されたシリアルナンバーより1968年製の個体。
堂々としたエボニーカラーです。ピックガードはGibsonロゴマークなしのビス止め式ホワイト。経年により黄色みを帯びた質感がたまりません。
バインディングも同様の経年変化でこのイエローとブラックのコンビネーションがとても素晴らしいです。
これぞヴィンテージのエボニーブラックといえる佇まい。
ブリッジはダウンベリー。1968年のシリアルデイトよりこの仕様がみられるようになります。
そしてこのダウンベリーブリッジの1968年製 J-45 Ebony Blackというのが、斉藤和義さんがメイン機として使用している"1号"と同じ仕様です。本人はサドルのネジを取り外してベタ付けで使用しています。

Gibson 1969 J-45 Adj.

ヘッド裏に刻印されたシリアルナンバーより1969年製の個体。
構造的な特徴としては、1968年から導入されたダウンベリーブリッジに加え、ナット幅43mm、さらに大型化したブリッジプレートやL字型のネックブロックなど、1970年代に向けた過渡期ならではの仕様です。
ブリッジプレートにはローズウッド材が使用されています。このサイズでもメイプル材が使用されていることがあるので、個体によって使用材が異なる可能性があります。
それにしてもサイズが大きいです。このような構造の変化は、同時期のMartin社にも見られます。
Martinでは1968年にブリッジプレートの材をメイプルからローズウッドへと変更し、1969年にはそのサイズも大きくなっています。
これらの傾向は、メーカーを問わずアコースティックギター全体における強度重視の構造改革が進められていたことを示唆しており、J-45の設計にもその潮流が色濃く反映されていると考えられます。

年表
(1942年〜1969年まで)

※統計的なデータであり、ご参考程度にご覧いただけますと幸いです。
イレギュラーや特別な仕様を"見かけた"、"持っている"という方はぜひ下記メールアドレスまで情報提供をお願いいたします。
メールアドレス:aco@tcgakki.com
Advance Guitars 井上 宛

1940年代

1942年〜1945年

J-45が誕生する1942年から1945年のいわゆる"バナー期"を一括りでまとめることは非常に困難です。
これまで確認できている仕様をまとめると次のようになります。
この他としては、トラスロッドが仕込まれていなかったり、
ボディトップが4ピースだったり、ネックブロックに使用される木材がマホガニーではなくポプラだったりと、
戦時中ということもあり個性的な仕様に溢れています。
メイプルサイドバックを持つ個体は暗いトーンのフィニッシュが施されています。

〜主な仕様〜
【フィニッシュ】サンバースト

【ボディトップ】:スプルース or マホガニー
【ボディサイド・バック】:マホガニー or メイプル ※ラミネート個体あり
【ネック】:マホガニー or メイプル(3ピース/5ピース)
【指板】:ブラジリアンローズウッド or ガムウッド
【ブリッジ】:ブラジリアンローズウッド or ガムウッド(レクタンギュラー)
【ブリッジプレート】:メイプル(スモールサイズ)
【ブレーシング】:スキャロップド・Xブレーシング

【サドル】:ストレートサドル
【ペグ】:クルーソン3連オープンバック
【ピックガード】:セルロイドのティアドロップ(スモールサイズ)べっこう柄 or ファイヤーストライプ

【スケール】:ミディアムスケール
【ナット幅】:約43mm〜45mm
【HEAD ANGLE】:17°
【ヘッドテーパー】:あり
【フレット数】:19

【ロゴマーク】スクリプト&バナー
【サウンドホールリング】ワンリング 7プライ
【ボディバインディング】マルチ or シングル

 

1946年〜1947年

1946年になると使用される木材が確立されたと考えています。
J-45お馴染みの仕様です。
サウンドホールリングやボディバインディングのセルはプライ数が減りよりシンプルな装飾となります。
また、バナーヘッドは終了し、スクリプトロゴのみのデザインとなり、
1947年にはブロックタイプのモダンロゴが登場し始めました。

〜主な仕様〜
【フィニッシュ】サンバース

【ボディトップ】:スプルース
【ボディサイド・バック】:マホガニー
【ネック】:マホガニー
【指板】:ブラジリアンローズウッド
【ブリッジ】:ブラジリアンローズウッド(レクタンギュラー )
【ブリッジプレート】:メイプル(スモールサイズ)
【ブレーシング】:スキャロップド・Xブレーシング

【サドル】:ストレートロングサドル
【ペグ】:クルーソン3連オープンバック
【ピックガード】:セルロイドのティアドロップ(スモールサイズ)べっこう柄

【スケール】:ミディアムスケール
【ナット幅】:約43mm〜45mm
【HEAD ANGLE】:17°
【ヘッドテーパー】:あり
【フレット数】:19

【ロゴマーク】スクリプト or モダン
【サウンドホールリング】ワンリング 3プライ
【ボディバインディング】シングル

 

1948年

1948年よりブリッジの形状が変わりはじめます。
主にはそれまでのレクタンギュラーですが、1949年より主流となるアッパーベリー、
バナー期のサザンジャンボで採用されていたダウンベリーの個体も確認されています。
ナット幅は43mmが主流となり、いわゆる極太ネックが見られなくなるのも前年の1947年〜1948年頃と思われます。

〜主な仕様〜
【フィニッシュ】サンバースト

【ボディトップ】:スプルース
【ボディサイド・バック】:マホガニー
【ネック】:マホガニー
【指板】:ブラジリアンローズウッド
【ブリッジ】:ブラジリアンローズウッド(レクタンギュラー or アッパーベリー or ダウンベリー)
【ブリッジプレート】:メイプル(スモールサイズ)
【ブレーシング】:スキャロップド・Xブレーシング

【サドル】:ストレートロングサドル
【ペグ】:クルーソン3連オープンバック
【ピックガード】:セルロイドのティアドロップ(スモールサイズ)べっこう柄

【スケール】:ミディアムスケール
【ナット幅】:約43mm
【HEAD ANGLE】:17°
【ヘッドテーパー】:あり
【フレット数】:19

【ロゴマーク】モダン
【サウンドホールリング】ワンリング 3プライ
【ボディバインディング】シングル

 

1949年

1949年になるとギアカバーの付いたクルーソンデラックスチューナーが使用され始めました。
この時代はカバーに"KLUSON DELUXE"の刻印が1列に入り、
ギアカバー内側にペグつまみ軸の穴がない構造となっています。
ボディトリムのバインディングがトップ:3プライ、バック:シングルと確立されるのもこの頃と思われます。

〜主な仕様〜
【フィニッシュ】サンバースト

【ボディトップ】:スプルース
【ボディサイド・バック】:マホガニー
【ネック】:マホガニー
【指板】:ブラジリアンローズウッド
【ブリッジ】:ブラジリアンローズウッド(アッパーベリー or ごく稀にレクタンギュラー)
【ブリッジプレート】:メイプル(スモールサイズ)
【ブレーシング】:スキャロップド・Xブレーシング

【サドル】:ストレートロングサドル
【ペグ】:クルーソン3連オープンバック or クルーソンデラックスチューナー"シングルライン"(ポスト穴なし)
【ピックガード】:セルロイドのティアドロップ(スモールサイズ)べっこう柄

【スケール】:ミディアムスケール
【ナット幅】:約43mm
【HEAD ANGLE】:17°
【ヘッドテーパー】:あり
【フレット数】:19

【ロゴマーク】モダン
【サウンドホールリング】ワンリング 3プライ
【ボディバインディング】トップ:3プライ バック:シングル

 

1950年代

1950年〜1954年

1950年代前半はブリッジサドルやヘッドテーパー、ペグ等で仕様が混在しています。
ファクトリーオーダーナンバー(FON)で年式を特定することができますが、
消えてしまっている個体も少なくありませんので、好みの仕様やサウンド、弾き心地等でお選びになるのが良いと思います。

〜主な仕様〜
【フィニッシュ】サンバースト

【ボディトップ】:スプルース
【ボディサイド・バック】:マホガニー
【ネック】:マホガニー
【指板】:ブラジリアンローズウッド
【ブリッジ】:ブラジリアンローズウッド(アッパーベリー)
【ブリッジプレート】:メイプル(スモールサイズ)
【ブレーシング】:スキャロップド・Xブレーシング

【サドル】:ストレートロングサドル(1954年の個体でも確認) or ストレートショートサドル(1952年の個体でも確認)
【ペグ】:クルーソンデラックスチューナー"シングルライン"(ポスト穴なし)(主に1952年まで)or "ノーライン"(ポスト穴なし)(主に1952年〜1953年)or "ノーライン"(ポスト穴あり)(主に1953年〜)
【ピックガード】:セルロイドのティアドロップ(スモールサイズ)べっこう柄

【スケール】:ミディアムスケール
【ナット幅】:約43mm
【HEAD ANGLE】:17°
【ヘッドテーパー】:あり(1953年の個体でも確認) or なし(1951年の個体でも確認)
【フレット数】:19

【ロゴマーク】モダン
【サウンドホールリング】ワンリング 3プライ
【ボディバインディング】トップ:3プライ バック:シングル

 

1955年

1955年の主な仕様変更は以下の通り。
-スキャロップド・Xブレーシング → ノンスキャロップド・Xブレーシング
-スモールピックガード → ラージピックガード
-19フレット→20フレット
変更過渡期であるため、様々な仕様の組み合わせが存在すると考えられます。

〜主な仕様〜
【フィニッシュ】サンバースト

【ボディトップ】:スプルース
【ボディサイド・バック】:マホガニー
【ネック】:マホガニー
【指板】:ブラジリアンローズウッド
【ブリッジ】:ブラジリアンローズウッド(アッパーベリー)
【ブリッジプレート】:メイプル(スモールサイズ)
【ブレーシング】:スキャロップド・Xブレーシング or ノンスキャロップド・Xブレーシング

【サドル】:ストレートショートサドル
【ペグ】:クルーソンデラックスチューナー "ノーライン"(ポスト穴あり)
【ピックガード】:セルロイドのティアドロップ(スモールサイズ)べっこう柄 or ラージサイズ

【スケール】:ミディアムスケール
【ナット幅】:約43mm
【HEAD ANGLE】:17°
【ヘッドテーパー】: なし
【フレット数】:19 or 20

【ロゴマーク】モダン
【サウンドホールリング】ワンリング 3プライ
【ボディバインディング】トップ:3プライ バック:シングル

 

1956年

1956年にはアジャスタブルサドルが登場しました。
また細かな点ですが、ブリッジプレートがやや大きくなり、
ブレーシングの高さが低くなるという構造的な変化もみられます。

〜主な仕様〜
【フィニッシュ】サンバースト

【ボディトップ】:スプルース
【ボディサイド・バック】:マホガニー
【ネック】:マホガニー
【指板】:ブラジリアンローズウッド
【ブリッジ】:ブラジリアンローズウッド(アッパーベリー)
【ブリッジプレート】:メイプル(スモールサイズ)
【ブレーシング】:ノンスキャロップド・Xブレーシング

【サドル】:ストレートショートサドル or アジャスタブルサドル(アルミ製ベース)
【ペグ】:クルーソンデラックスチューナー "ノーライン"(ポスト穴あり) or クルーソンデラックスチューナー "シングルライン"(ポスト穴あり)
【ピックガード】:べっこう柄 セルロイド ラージサイズ

【スケール】:ミディアムスケール
【ナット幅】:約43mm
【HEAD ANGLE】:17°
【ヘッドテーパー】: なし
【フレット数】:20

【ロゴマーク】モダン
【サウンドホールリング】ワンリング 3プライ
【ボディバインディング】トップ:3プライ バック:シングル

 

1957年

アジャスタブルサドルはこの年もアルミ製ベースが主流ですが、
1950年代後半にかけてみられる艶ありのセラミック製で大型ネジ仕様の個体も確認できます。

〜主な仕様〜
【フィニッシュ】サンバースト

【ボディトップ】:スプルース
【ボディサイド・バック】:マホガニー
【ネック】:マホガニー
【指板】:ブラジリアンローズウッド
【ブリッジ】:ぶらじローズウッド(アッパーベリー)
【ブリッジプレート】:メイプル(スモールサイズ)
【ブレーシング】:ノンスキャロップド・Xブレーシング

【サドル】:ストレートショートサドル or アジャスタブルサドル(アルミ製ベース or 艶ありセラミック大型ネジ)
【ペグ】:クルーソンデラックスチューナー "シングルライン"(ポスト穴あり)
【ピックガード】:べっこう柄 セルロイド ラージサイズ

【スケール】:ミディアムスケール
【ナット幅】:約43mm
【HEAD ANGLE】:17°
【ヘッドテーパー】: なし
【フレット数】:20

【ロゴマーク】モダン
【サウンドホールリング】ワンリング 3プライ
【ボディバインディング】トップ:3プライ バック:シングル

 

1958年

〜主な仕様〜
【フィニッシュ】サンバースト

【ボディトップ】:スプルース
【ボディサイド・バック】:マホガニー
【ネック】:マホガニー
【指板】:ブラジリアンローズウッド
【ブリッジ】:ブラジリアンローズウッド(アッパーベリー)
【ブリッジプレート】:メイプル(スモールサイズ)
【ブレーシング】:ノンスキャロップド・Xブレーシング

【サドル】:ストレートショートサドル or アジャスタブルサドル(艶ありセラミック大型ネジ)
【ペグ】:クルーソンデラックスチューナー "シングルライン"(ポスト穴あり)
【ピックガード】:べっこう柄 セルロイド ラージサイズ

【スケール】:ミディアムスケール
【ナット幅】:約43mm
【HEAD ANGLE】:17°
【ヘッドテーパー】: なし
【フレット数】:20

【ロゴマーク】モダン
【サウンドホールリング】ワンリング 3プライ
【ボディバインディング】トップ:3プライ バック:シングル

 

1959年

アジャスタブルサドルに使用されるスタッドのネジは大型が主流ですが、
翌年より小型ネジへと本格的に変更になるためか、この年から小型ネジ仕様の個体も確認できます。

〜主な仕様〜
【フィニッシュ】サンバースト

【ボディトップ】:スプルース
【ボディサイド・バック】:マホガニー
【ネック】:マホガニー
【指板】:ブラジリアンローズウッド
【ブリッジ】:ブラジリアンローズウッド(アッパーベリー)
【ブリッジプレート】:メイプル(スモールサイズ)
【ブレーシング】:ノンスキャロップド・Xブレーシング

【サドル】:ストレートショートサドル or アジャスタブルサドル(艶ありセラミック大型ネジ or ごく稀に小型ネジ)
【ペグ】:クルーソンデラックスチューナー "シングルライン"(ポスト穴あり)
【ピックガード】:べっこう柄 セルロイド ラージサイズ

【スケール】:ミディアムスケール
【ナット幅】:約43mm
【HEAD ANGLE】:17°
【ヘッドテーパー】: なし
【フレット数】:20

【ロゴマーク】モダン
【サウンドホールリング】ワンリング 3プライ
【ボディバインディング】トップ:3プライ バック:シングル

 

1960年代

1960年

アジャスタブルサドルに使用されるスタッドのネジは小型が主流ですが、ごく稀に大型ネジ仕様の個体も確認できます。
この年よりネックシェイプが薄くなるというのも大きな変化です。こちらも1959年仕様の厚いタイプのネックをした個体も稀に確認できます。

〜主な仕様〜
【フィニッシュ】サンバースト

【ボディトップ】:スプルース
【ボディサイド・バック】:マホガニー
【ネック】:マホガニー
【指板】:ブラジリアンローズウッド
【ブリッジ】:ブラジリアンローズウッド(アッパーベリー)
【ブリッジプレート】:メイプル(スモールサイズ)
【ブレーシング】:ノンスキャロップド・Xブレーシング

【サドル】:ストレートショートサドル or アジャスタブルサドル(艶ありセラミック小型ネジ or ごく稀に大型ネジ)
【ペグ】:クルーソンデラックスチューナー "シングルライン"(ポスト穴あり)
【ピックガード】:べっこう柄 セルロイド ラージサイズ

【スケール】:ミディアムスケール
【ナット幅】:約43mm
【HEAD ANGLE】:17°
【ヘッドテーパー】: なし
【フレット数】:20

【ロゴマーク】モダン
【サウンドホールリング】ワンリング 3プライ
【ボディバインディング】トップ:3プライ バック:シングル

1961年

1961年になるとJ-45のレギュラーカラーはチェリーサンバーストとなり見た目の印象がガラッと変わります。

〜主な仕様〜
【フィニッシュ】チェリーサンバースト or (ごく稀に)ブラウンサンバースト

【ボディトップ】:スプルース
【ボディサイド・バック】:マホガニー
【ネック】:マホガニー
【指板】:ブラジリアンローズウッド
【ブリッジ】:ブラジリアンローズウッド(アッパーベリー)
【ブリッジプレート】:メイプル(スモールサイズ)
【ブレーシング】:ノンスキャロップド・Xブレーシング

【サドル】:ストレートショートサドル or アジャスタブルサドル(艶ありセラミック小型ネジ)
【ペグ】:クルーソンデラックスチューナー "シングルライン"(ポスト穴あり)
【ピックガード】:べっこう柄 セルロイド ラージサイズ

【スケール】:ミディアムスケール
【ナット幅】:約43mm
【HEAD ANGLE】:17°
【ヘッドテーパー】: なし
【フレット数】:20

【ロゴマーク】モダン
【サウンドホールリング】ワンリング 3プライ
【ボディバインディング】トップ:3プライ バック:シングル

 

1962年

1962年よりストレートサドルは廃止され、アジャスタブルサドルに一本化されます。
極少数ではありますが、ブリッジ素材にプラスチックが使用されている個体も確認できます。
外観としては、サウンドホールロゼッタがダブルリング仕様に変更され始めます。
この他、ブリッジプレートがソリッドからプライウッドに変更されると言われていますが、
今回の調査では確認できなかったため、引き続き研究の対象としていきます。

〜主な仕様〜
【フィニッシュ】チェリーサンバースト

【ボディトップ】:スプルース
【ボディサイド・バック】:マホガニー
【ネック】:マホガニー
【指板】:ブラジリアンローズウッド
【ブリッジ】:ブラジリアンローズウッド(アッパーベリー)or ごく稀にプラスチック(アッパーベリー)
【ブリッジプレート】:メイプル(スモールサイズ)or メイプル プライウッド
【ブレーシング】:ノンスキャロップド・Xブレーシング

【サドル】:アジャスタブルサドル(艶ありセラミック小型ネジ or ごく稀にウッド)
【ペグ】:クルーソンデラックスチューナー "シングルライン"(ポスト穴あり)
【ピックガード】:べっこう柄 セルロイド ラージサイズ

【スケール】:ミディアムスケール
【ナット幅】:約43mm
【HEAD ANGLE】:17°
【ヘッドテーパー】: なし
【フレット数】:20

【ロゴマーク】モダン
【サウンドホールリング】ワンリング 3プライ or ダブルリング(7プライ+3プライ)
【ボディバインディング】トップ:3プライ バック:シングル

 

1963年

プラスチックブリッジ仕様の個体が多く出始めます。
ブリッジプレートは1枚から3枚のメイプルのプライウッドに変更され、サイズもやや大きくなります。
サドルは艶ありのセラミックの他に、艶なしのセラミック、
ギブソンアコースティック全体ではエボニーやローズウッドといったウッドサドル仕様もみられ、バリエーションが豊かになります。

〜主な仕様〜
【フィニッシュ】チェリーサンバースト

【ボディトップ】:スプルース
【ボディサイド・バック】:マホガニー
【ネック】:マホガニー
【指板】:ブラジリアンローズウッド
【ブリッジ】:ブラジリアンローズウッド(アッパーベリー)or プラスチック(アッパーベリー)
【ブリッジプレート】:メイプル 3ピース(ミディアムサイズ)
【ブレーシング】:ノンスキャロップド・Xブレーシング

【サドル】:アジャスタブルサドル(艶ありセラミック小型ネジ or 艶なし or ウッド)
【ペグ】:クルーソンデラックスチューナー "シングルライン"(ポスト穴あり)
【ピックガード】:べっこう柄 セルロイド ラージサイズ

【スケール】:ミディアムスケール
【ナット幅】:約43mm
【HEAD ANGLE】:17°
【ヘッドテーパー】: なし
【フレット数】:20

【ロゴマーク】モダン
【サウンドホールリング】ダブルリング(7プライ+3プライ)
【ボディバインディング】トップ:3プライ バック:シングル

 

1964年

1964年よりピックガードの素材がセルロイドから樹脂製へと移行します。
厚みも1.5mm程厚くなり、見た目だけでなくサウンドにも影響を与えていると考えられます。
また、ブリッジプレートのサイズがさらに大きくなります。

〜主な仕様〜
【フィニッシュ】チェリーサンバースト

【ボディトップ】:スプルース
【ボディサイド・バック】:マホガニー
【ネック】:マホガニー
【指板】:ブラジリアンローズウッド
【ブリッジ】:ブラジリアンローズウッド(アッパーベリー)or ごく稀にプラスチック(アッパーベリー)
【ブリッジプレート】:メイプル 3ピース(ミディアムサイズ) or メイプル 3ピース(ラージサイズ)
【ブレーシング】:ノンスキャロップド・Xブレーシング

【サドル】:アジャスタブルサドル(艶ありセラミック小型ネジ or 艶なし or ウッド)
【ペグ】:クルーソンデラックスチューナー "シングルライン"(ポスト穴あり)
【ピックガード】:べっこう柄 セルロイド ラージサイズ or べっこう柄 樹脂製 ラージサイズ

【スケール】:ミディアムスケール
【ナット幅】:約43mm
【HEAD ANGLE】:17°
【ヘッドテーパー】: なし
【フレット数】:20

【ロゴマーク】モダン
【サウンドホールリング】ダブルリング(7プライ+3プライ)
【ボディバインディング】トップ:3プライ バック:シングル

 

1965年

1965年はギブソン全体で大きな変革を起こした年です。
主な変更ポイントとしては次の通り。

-ブラジリアンローズウッドの使用 → インディアンローズウッドの使用
-ナット幅約43mmのレギュラーネック → ナット幅約40mmのナローネック
-17度ヘッド角→14度ヘッド角

また、ペグはダブルラインのデラックスチューナーへと移行し、
クロムメッキのハトメブッシュが使われ始めるのもこの年からです。

〜主な仕様〜
【フィニッシュ】チェリーサンバースト

【ボディトップ】:スプルース
【ボディサイド・バック】:マホガニー
【ネック】:マホガニー
【指板】:ブラジリアンローズウッド or インディアンローズウッド
【ブリッジ】:ブラジリアンローズウッド(アッパーベリー)or インディアンローズウッド(アッパーベリー)
【ブリッジプレート】:メイプル 3ピース(ラージサイズ)
【ブレーシング】:ノンスキャロップド・Xブレーシング

【サドル】:アジャスタブルサドル(セラミック小型ネジ 艶なし or ウッド)
【ペグ】:クルーソンデラックスチューナー "ダブルライン"(ポスト穴あり) ニッケルのハトメブッシュ or クルーソンデラックスチューナー "ダブルライン"(ポスト穴あり) クロムのハトメブッシュ
【ピックガード】:べっこう柄 樹脂製 ラージサイズ

【スケール】:ミディアムスケール
【ナット幅】:約43mm or 約40mm
【ヘッド角】:17度 or 14度
【ヘッドテーパー】: なし
【フレット数】:20

【ロゴマーク】モダン
【サウンドホールリング】ダブルリング(7プライ+3プライ)
【ボディバインディング】トップ:3プライ バック:シングル

 

1966年

インディアンローズウッドに移行した指板とブリッジでしたが、
端材が残っていたためか1969年ごろまでは明らかにハカランダと思われるような材が使用されていることがしばしばあります。
ハトメブッシュのメッキもクロムとニッケルが混在していることが多い印象です。

〜主な仕様〜
【フィニッシュ】チェリーサンバースト

【ボディトップ】:スプルース
【ボディサイド・バック】:マホガニー
【ネック】:マホガニー
【指板】:インディアンローズウッド or ブラジリアンローズウッド
【ブリッジ】:インディアンローズウッド(アッパーベリー) or ブラジリアンローズウッド(アッパーベリー)
【ブリッジプレート】:メイプル 3ピース(ラージサイズ)
【ブレーシング】:ノンスキャロップド・Xブレーシング

【サドル】:アジャスタブルサドル(セラミック小型ネジ 艶なし or ウッド)
【ペグ】:クルーソンデラックスチューナー "ダブルライン"(ポスト穴あり) ニッケルのハトメブッシュ or クルーソンデラックスチューナー "ダブルライン"(ポスト穴あり) クロムのハトメブッシュ
【ピックガード】:べっこう柄 樹脂製 ラージサイズ

【スケール】:ミディアムスケール
【ナット幅】:約40mm
【ヘッド角】:14度
【ヘッドテーパー】: なし
【フレット数】:20

【ロゴマーク】モダン
【サウンドホールリング】ダブルリング(7プライ+3プライ)
【ボディバインディング】トップ:3プライ バック:シングル

 

1967年

チェリーサンバーストの色合いが大きく変わるだけでなく、
タバコサンバースト、エボニーブラック、チェリーレッド、そしてごく稀にブラウン等、
J-45のカラーバリエーションが豊富になります。
カスタムカラーに使用されるピックガードはホワイトのネジ止め式で、アジャスタブルサドルはウッドが多いです。
チェリーサンバーストの個体では、ごく稀にゴトー製のチューナーが使用されていることがあります。


〜主な仕様〜
【フィニッシュ】チェリーサンバースト or タバコサンバースト or チェリーレッド or エボニーブラック or ブラウン

【ボディトップ】:スプルース
【ボディサイド・バック】:マホガニー
【ネック】:マホガニー
【指板】:インディアンローズウッド or ブラジリアンローズウッド
【ブリッジ】:インディアンローズウッド(アッパーベリー) or ブラジリアンローズウッド(アッパーベリー)
【ブリッジプレート】:メイプル 3ピース(ラージサイズ)
【ブレーシング】:ノンスキャロップド・Xブレーシング

【サドル】:アジャスタブルサドル(ウッド or ごく稀にセラミック小型ネジ 艶なし )
【ペグ】:クルーソンデラックスチューナー "ダブルライン"(ポスト穴あり) ニッケルのハトメブッシュ or クルーソンデラックスチューナー "ダブルライン"(ポスト穴あり) クロムのハトメブッシュ or ゴトー製ペグ
【ピックガード】:べっこう柄 樹脂製 ラージサイズ or ホワイト プラスチック ラージサイズ ネジ止め式

【スケール】:ミディアムスケール
【ナット幅】:約40mm
【ヘッド角】:14度
【ヘッドテーパー】: なし
【フレット数】:20

【ロゴマーク】モダン
【サウンドホールリング】ダブルリング(7プライ+3プライ)
【ボディバインディング】トップ:3プライ バック:シングル

 

1968年

1968年にはピックガードにギブソンロゴマークが入っている個体をみかけますが、
ギブソンロゴ入りはこれまでに1965年、1967年、1969年のシリアルナンバーをもつ個体でも確認されています。
ブリッジはこの年よりダウンベリーが登場します。

〜主な仕様〜
【フィニッシュ】タバコサンバースト or チェリーレッド or エボニーブラック or チェリーサンバースト or ブラウン

【ボディトップ】:スプルース
【ボディサイド・バック】:マホガニー
【ネック】:マホガニー
【指板】:インディアンローズウッド or ブラジリアンローズウッド
【ブリッジ】:インディアンローズウッド(アッパーベリー or ダウンベリー) or ブラジリアンローズウッド(アッパーベリー or ダウンベリー)
【ブリッジプレート】:メイプル 3ピース(ラージサイズ)
【ブレーシング】:ノンスキャロップド・Xブレーシング

【サドル】:アジャスタブルサドル(ウッド or ごく稀にセラミック小型ネジ 艶なし)
【ペグ】:クルーソンデラックスチューナー "ダブルライン"(ポスト穴あり) ニッケルのハトメブッシュ or クルーソンデラックスチューナー "ダブルライン"(ポスト穴あり) クロムのハトメブッシュ
【ピックガード】:べっこう柄 樹脂製 ラージサイズ (ロゴあり or ロゴなし) or ホワイト プラスチック ラージサイズ ネジ止め式(ロゴあり or ロゴなし)

【スケール】:ミディアムスケール
【ナット幅】:約40mm
【ヘッド角】:14度
【ヘッドテーパー】: なし
【フレット数】:20

【ロゴマーク】モダン
【サウンドホールリング】ダブルリング(7プライ+3プライ)
【ボディバインディング】トップ:3プライ バック:シングル

 

1969年

1969年に入ると
スクエアショルダー、スモールピックガード、ロングスケール、ナット幅約43mm、ストレートショートサドル、モデル名入り3プライ(黒/白/黒)、ブラウン(ナチュラル塗装)ヘッド
といった1970年代仕様のJ-45が登場します。
ブレーシングパターンはこれまでのシングルXが採用されておりますが、ダブルXブレーシング仕様の1969年シリアル個体があるかどうかについては引き続き調査対象です。

〜主な仕様〜
【フィニッシュ】タバコサンバースト or チェリーサンバースト or カスタムカラー(主にエボニーブラック)

【ボディトップ】:スプルース
【ボディサイド・バック】:マホガニー
【ネック】:マホガニー
【指板】:インディアンローズウッド or ブラジリアンローズウッド
【ブリッジ】:インディアンローズウッド(アッパーベリー or ダウンベリー) or ブラジリアンローズウッド(アッパーベリー or ダウンベリー)
【ブリッジプレート】:メイプル 3ピース(ラージサイズ)or メイプル 1ピース(特大サイズ)or ローズウッド 1ピース(特大サイズ)
【ブレーシング】:ノンスキャロップド・Xブレーシング(シングルX)

【サドル】:アジャスタブルサドル(ウッド)、ストレートショートサドル
【ペグ】:クルーソンデラックスチューナー "ダブルライン"(ポスト穴あり) ニッケルのハトメブッシュ or クルーソンデラックスチューナー "ダブルライン"(ポスト穴あり) クロムのハトメブッシュ
【ピックガード】:べっこう柄 樹脂製 ラージサイズ (ロゴあり or ロゴなし) or ホワイト プラスチック ラージサイズ ネジ止め式(ロゴあり or ロゴなし)or ブラック スモールサイズ

【スケール】:ミディアムスケール or ロングスケール
【ナット幅】:約40mm or 約43mm
【ヘッド角】:14度
【ヘッドテーパー】: なし
【フレット数】:20

【ロゴマーク】モダン
【サウンドホールリング】ダブルリング(7プライ+3プライ)
【ボディバインディング】トップ:3プライ バック:シングル

 

"The Workhorse"の相性で長年親しまれてきた名器"J-45"。
その歴史はとても深く、これまでに多くの資料が残され、議論が交わされてきたことを踏まえると、アコースティックギターに関わる人々のJ-45に対する愛は計り知れません。
今回改めて体系的にまとめるというのは、簡単なことではありませんでしたが、この執筆を通してJ-45の魅力を再確認することができました。
冒頭にも記載したとおり、J-45の探求はこれで終わりではありません。
今後のアドバンスギターズの歩みとともに更なる発展を目指していきます。

Advance Guitars 店長 井上

パート1:Gibson J-45歴の史・1942年〜の紹介

パート2:1964〜1969年・年表(このページ)

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