FENDER JAPAN 夢の上位機種

何故、ジャパン・ビンテージが、海外で評価されているのでしょうか?

 日本人の多くはブランド等の価値感に強い拘りを持ち、国産モデルより海外のブランド、”Fender”、”Gibson”といったモデルを好んで購入する傾向がありますが、海外の方はブランド等をあまり気にせず、本当に造りの良い物、サウンドの良い物を求めており、金額等では無く究極の一本を買う!! そのようなイメージがありますね。

 彼らはいち早くジャパン・ビンテージの素晴らしさに気付き、競うように買い漁ったのです!さらに最近では”Made In Japan”の頭文字をとった”MIJ”という新たな呼称により、さらにプレミアム度を増しているジャパン・ビンテージの楽器。多少海外には遅れはとったものの、近年では国内での人気も非常に高まり、年配の方から若者まで世代を越えて支持されています。

 今回の企画では、ジャパン・ビンテージの中でも目立って人気を集めているFender Japanをピックアップしました。特に希少で入手困難な”JVシリアル期”や”EXTRAD”、LIMITEDEDITIONモデルをTC楽器が全力で世界中!から探し出しました!!

 いずれも逸品揃いで、これだけの数が一度に集まるということは、まさに奇跡と云えるでしょう。担当した私も興奮を抑えのが大変でした(汗)では早速、Fender Japanの魅力に迫りたいと思います。

まとめ+シリアル

 1982年の創業より33年間に渡って、多くのユーザーに愛され魅了してきたFender Japan。2015年3月31日、ついにその歴史に終止符が打たれました。

 実は僕自身も、最初に買ったギターはFender Japanのモデルでした。今回、この様な形でFender Japanを取り上げさせて頂きましたが、普通に過ごしているだけでは絶対にお目に掛かれない貴重なモデルを多数集めることに成功しました!

 まだまだ、調べ足りないところはあるかと思いますが、今後もFenderJapanの様々なモデルを収集し、素晴らしい魅力の一部始終を全国の皆さんにお伝えできればと思っております。今回ご紹介した楽器は、TC楽器でご覧頂き、試奏することも可能です。もちろん各一本限りなので、絶対お見逃しなく!!

-資料-

シリアルナンバー完全解明!!

Fender Japanにはほぼ全てのモデルにシリアルナンバーが記載されております。

最初期のシリアルナンバーは、”JV”、”SQ”で始まります。もち ろん製造は世界の富士弦楽器製造(現フジゲン)です!


良く見かける”Crafted in Japan”、こちらの表記は1997年から2007年までのシリアルナンバー表記になります。
この時期の個体は、木材加工などの製造が外注先となり、組み込みがダイナ楽器でした。英字1文字+6桁の数字となっており、以下のようなシリアルナンバーになります。

その後、ダイナ楽器にて製造・組み込みの全ての工程を行った製品に は、”Made in Japan”と記載されます。
英字1文字+数字6桁(1番目の数字が0)が基本です。

2012年以降はJD12から始まり、2013年製はJD13と年度の下二桁が JD◯◯となって行きます。

以上、このようなシリアルナンバー体系となります。

30数年間の浅いようでとても深い、フェンダージャパンのシリアルナンバーの流れを辿ってみました。
 ・お持ちのフェンダージャパンが、何年製のどこ製の個体か調べてみるも良し!!
 ・友達のギターを鑑定して、通ぶって自慢するも良し!!
 ・TC楽器で、年代別の個体を弾き比べするのも良し!!

沢山のフェンダージャパンの在庫を用意してお待ちしております。

買い取りも重点的に強化中!!
フェンダージャパンに自信ありのTC楽器なら、初期モデルはもちろん、近年のモデルも高額査定が間違いなし(^O^)/

Fender Japanの商品一覧はこちら! >>

Fender Japan 設立

 

以上、このようなシリアルナンバー体系となります。

30数年間の浅いようでとても深い、フェンダージャパンのシリアルナンバーの流れを辿ってみました。
 ・お持ちのフェンダージャパンが、何年製のどこ製の個体か調べてみるも良し!!
 ・友達のギターを鑑定して、通ぶって自慢するも良し!!
 ・TC楽器で、年代別の個体を弾き比べするのも良し!!

沢山のフェンダージャパンの在庫を用意してお待ちしております

買い取りも重点的に強化中!!
フェンダージャパンに自信ありのTC楽器なら、初期モデルはもちろん、近年のモデルも高額査定が間違いなし(^O^)/

Fender Japanの商品一覧はこちら! >>

 

Fender Japan のスタート

基本的には「Fender Japan」ブランドと、1983年に誕生した低価格帯 のモデルを受け持つ姉妹ブランド「Squier(スクワイアー)」との二本立 てになりました。年代を追いつつ、主要なシリーズをピックアップして いきます。フェンダー・ジャパンには数多くの限定生産モデルが存在す ることが知られています。
*今回は、スクワイアは省略します。

 

“VINTAGE SERIES”

・’83 ST57-65

1982年の春、正式に発足したFender Japanは今後勝負して行く、ファーストラインナップ ”VINTAGE SERIES”を発表。最初のラインナップは6タイプ14モデル。

・’57年型ストラトキャスター
ST57-115/85/65
・’62年型ストラトキャスター
ST62-115/85/65
・’52年型テレキャスター
TL52-95/65
・’57年型プレシジョンベース
PB57-95/70
・’62年型プレシジョンベース
PB62-98/75
・’62年型ジャズベース
JB62-115/75

このうち上位のST57およびST62-115、TL52-95、PB57-95、PB62-98、JB62-115には、フェンダーUSA製のパーツ(ピックアップ、ピックガード、コントロール類)を採用し、ラッカーフィニッシュが施された。グレードにより、フィニッシュ(ラッカー/ポリエステル)やパーツ(USA製/国産)など明確に差別化されています。追ってレフトハンド・モデルもリリース。1983年には”VINTAGE SERIES”にニューモデルが登場。バインディングが施されたTL62-65、テレキャスター・ペイズリーTL69-75、’72年型テレキャスター・シンラインTN72-70、同テレキャスター・カスタムTC72-65、シングルコイルピックアップがマウントされたオリジナルプレシジョン・ベースOPB54-75を追加。1984年にはTL62-65に変わり、TL62B-70(バインディング有り)とTL62-70(バインディング無し)の2本立てに。さらにオール・ローズウッド(セミ・ホロー・ボディ)のTL69-115がラインアップに登場。またフェンダー・ジャパン初となるラージ・ヘッド・ストラトST72-70も登場。USA製ピックアップが搭載され、メイプルとローズ指板が用意された。その他、カラー・ヴァリエーションの変更や追加、型番の変更等が見られます。

“ELITE & STANDARD SERIES”

1984年、フェンダーUSAのスタンダード、エリートの日本版としてレギュラー・ラインナップに追加された。極短期で生産が打ち切られたた め、なかなか中古市場でもお目にかかれないシリーズですね。

・EST83-110
(*画像はイメージです)

“BOXER SERIES”

・ボクサーシリーズのST-555(左)、SF-455(右)です

1984年にデビューした、「フェンダーがフェンダーらしさの未来を追及し、アンサーした次の時代をワープするニューカマー」というコンセプトのニュー・シリーズ。パワー・バランス・ピックアップ、TBXコントロール、ブレード・シューター・ヴィブラートといった新しいスペックが特徴的。ミディアム・スケールが一部のモデルに採用され、ボクサーシリーズの全モデルが22フレット仕様となりました。1987年を持って生産中止。

“ZINGER SERIES”

・ジンガーシリーズのST57-55(左)、TL72-55R(右)です

1984年、低価格で提供するということをコンセプトに作られたコストパフォーマンスモデル、“ZINGER SERIES”発売。

ミディアム・スケールのストラトST314-55や、ST57/62/72-55、ベース・モデルPB57/62-55、同JB62-60などが追加されている。また、イングヴェイ・マルムスティーンのリクエストにより発売されたと云われるローズウッドのスキャロップド指板を備えたST72-65が登場したのもこの頃。全モデルに国産パーツが使われており、ヴィンテージシリーズとの明確な差別化が図られている。

「ジンガーシリーズ」と言う名称はすぐに使われなくなり、87年にスタートするカレントシリーズに吸収されました。

“MASTER SERIES”

1984年、他のシリーズとは趣きを異にする”MASTER SERIES”が登場。

D’Aquisto(ダキスト)、Esprit(エスプリ)、Flame(フレイム)の3タイプのモデルに、それぞれUltra(ウルトラ)、Elite(エリート)、Standard(スタンダード)のバリエーションをラインナップ。ダキストの3モデルとエスプリのウルトラは受注生産でした。

・フルアコースティックモデルのD’Aquisto(ダキスト)
ギター製作の名匠 James L. D'Aquisto氏による完全受注生産モデル

・2発のハムバッカーを搭載した、チェンバー構造のEsprit Elite(エスプリ・エリート)

メイプルトップ、アルダーバック(チェンバー加工)のマテリアルにミディアムスケールを採用。コイルタップSWやTBXコントロールを装備。ジャズ/ブルーズ・ギタリストのロベン・フォードが使用したことから人気が高まり、後のシグネイチャーモデルES-RF(Roben Ford Model)がデザインされました。

 

・Flame(フレイム)
エスプリより一回り小さなボディにすることで、チェンバーボディのレスポンスを抑えたモデルです。

“CURRENT SERIES”

・ST72-55

1987年春、新たにCBSバージョンというコンセプトに基づき製作された”CURRENT SERIES”が登場。

代表的なモデルは’72年型ストラトキャスターST72で、ラージヘッド、ブレット・トラスロッド、ネックの仕込み角度を調整出来るマイクロティルトアジャストメント、トラディショナルロゴといった70年代特有のスペックを備え、フラット・ポールピース仕様のカレント・ピックアップ、ポリエステル塗装を採用。

その他にも’70年型テレキャスター・シンライン、’72年型テレキャスター、同テレキャスター・シンライン、同テレキャスター・カスタム、'75年型テレキャスター・デラックス等をラインナップ。

“COLLECTORS SERIES”

1984年頃からレギュラーラインナップとは別に、展開されていた“COLLECTORES SERIES”。

1987年には、著名ミュージシャンの愛機を思わせるマニアックなスペックが特徴的なプレイヤーズ(PLAYERS)、厳選されたマテリアルを贅沢に使ったエクストラッド(EXTRAD)、限定生産モデルを中心に製作されるリミテッド・エディション (LIMITED EDITION)の3カテゴリーで構成されました。プレイヤーズ(PLAYERS) は、後のシグネイチャーシリーズへと発展していきます。

・ST67-85
ラージヘッド、貼りメイプル指板が特徴的な、ジミ・ヘンドリックスを意識させる一本。アルダー材を使用し、ヴィンテージピックアップを搭載。元々は限定生産品(LIMITED EDITION)として’86年頃にリリースされました。

 

ST72-75ST72-65
指板にスキャロップド加工が施された、イングヴェイ・マルムスティーンを意識させる一本。ST72-75はメイプル1ピースネックで、ST72-65はローズ指板仕様。共にインギー本人の要望で製作されたモデルと言われています

 

TL52-70SPL(左)、TL67-70SPL(右)
フロントポジションにハムバッカーを搭載した、キース・リチャーズを意識させる一本。TL52-70SPLはカバードタイプのハムバッカーで、TL67-70SPLはオープンタイプのハムバッカーを搭載。’89年にはリミテッドエディション(限定生産)モデルへと改編されています。

 

【EXTRAD】

ST62-120
厳選されたマテリアルを贅沢に使ったエクストラッド(EXTRAD)、Fender Japan最強のモデル。国内だけではなく、海外からの人気も非常に高く、欲しくても生産数が少なく入手の難しいモデルです。

⇒EXTRADの詳しいページはこちらから

 

【LIMITED EDITION】

・画像左からMG69-60、TL69-75PRD、JG66-75です。
COLLECTORES SERIESの中でも’86年頃より発売された限定生産モデルが、’87年より正式にLIMITED EDITIONにカテゴライズされた。

当初はTL52-75、JG66-75、ST67-85、TD75-65(’75年型テレキャスター・デラックス)がリリースされ、続いてTES54-70、TES61-70(共にエスクワイヤー)、JM66-70(’66年型ジャズマス)が、さらにSTXII(12弦仕様ストラト)、ST72-125PRD(’72年型ペイズリー・ストラト)、TL69-75PRD(’69年型ペイズリー・テレ)、TL69-75BFL(同ブルフラワー・テレ)、MG69-60(’69年型ムスタング)が追加されています。ST67-85は’87年にPLAYERSに再編、’88年にはBOXER SERIESにラインアップされていたTLG80-60(ブラック&ゴールド・テレ)が追加、’89年にはVINTAGE SERIESにラインナップされていたTL69-115とTL69-98(共にオールローズウッド・テレ)、COLLECTORS SERIES/PLAYERSのTL52-70SPLとTL67-70SPLは編入しました。このLIMITED EDITIONだけでも、かなり複雑で難解なカテゴリー/シリーズの分類が見て取れます。

"PRO-FEEL SERIES"

1988年、ボクサーシリーズに変わって誕生した"PRO-FEELSERIES”。

ボクサーシリーズ同様、今までに無いFenderの世界観を創り出しています。22フレットやヒールカット&ディープカットの採用によるハイポジションでの演奏性の向上、ミディアムスケールやショートスケール・モデルのラインナップ、ブリッジにフロイドローズ・ライセンスのEXTREMやケーラー・スパイダー・トレモロ、END-ROXといった新世代のパーツを搭載したり、ヴィンテージスタイルと間逆のモダンなスペックが特徴的。ピックアップには、USA製レースセンサーやドラッグスター、ディマジオ社のHS-3などが主に使用されました。

・STR-1300LS
フレイムグレイン 入のメイプル・シカモア材を使用し、ブリッジにフロイドローズ・タイプ、ピックアップにはUSA製レースセンサーを搭載し、TBXコントロールに加えてアクティブ・タイプのミッド・ブースターを装備。

STM-55STS-55(550)
それぞれミディアム、ショートスケール仕様。ボディ、ネックなどが一回りコンパクトにダウンサイジングされ、特にビギナーや女性に優しいモデルとなった。ロックナットを仕様装備していなくてもチューニングの安定性を保てる、END-ROXという特殊なブリッジが搭載されているモデルもあります。