Les Paul Juniorは1954年、Les Paul Customと同じ年に発売開始されます。 1ピースマホガニーのフラットトップボディにPUはリアにP-90を1発、コントロールも1Volume,1toneと簡素な作りとなっており、Les Paul Customが最上位機種として発売されたのに対し、juniorはスチューデントモデル的な立ち位置で制作されてました。 GibsonロゴはStandardやCustom、1年後に発売されるSpecialにはマザー・オブ・パールが使われているのに対し、juniorはシルク・スクリーンとなっていたりとコストダウンされていますが、ウッドマテリアル自体はSpecialのマホガニーネック/ボディを継承しています。
発売当初のLes Paul JuniorはPUがブリッジのすぐそばに搭載されていましたが、1956年途中からPUの位置が少しネック側に動かされます。 こちらの個体も少しネック側にPU位置が移動された後の仕様となっています。 簡素な作りとなっているが故に個体自体の個性がとても出やすいJuniorですが、こちらの個体はマホガニー特有のまろやかで温かみがあるトーンを持ちながらも、各弦の輪郭がカチッと出てくれるので、音にモタつきを感じず、弾き手のニュアンスをしっかりと伝えてくれます。