くぼ管・中村です。
今回は近頃話題のマウスピース、「パトリック」についてご紹介いたします。
Steve Patrick氏はアメリカのスーパー・スタジオミュージシャン。
まずはメイナード・ファーガソンのGive it Oneをカバーした音源をどうぞ。
別の曲で、譜面がついている動画もありました。
ゲーム/映画音楽、数多くのアルバム、数千にも及ぶレコーディングセッションをジャンル問わずこなす一方、クラシックやオーケストラとの共演も数多く行なう、なんでもハイクオリティで出来るスーパーマンなわけです。
パトリック・マウスピースの使命は、奏者が考えたことを簡単に表現することが出来、音楽のジャンルを切り替えても、サウンドやプレイに一切の妥協をさせないこと
この説明を見た時、とても納得しました。パトリック・マウスピースはツーピース仕様を軸として展開しているのですが、昨今のあらゆる音楽シーンに対応するためのものなのだ、と。
前置きが長くなりましたが、製品説明に参ります。
正直、ラインナップが多岐に渡っているため、全て網羅するのはなかなかハード。主力となる製品を中心にご紹介いたします。
(色付きの字は、中村の感想です。)
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●コマーシャルシリーズ
パトリックのメインとなるモデルです。
古いジェットトーンをルーツとしたモデルで、やや抵抗感があり、持久力に優れ、より良いプロジェクション、安定した高音域を得ることが出来ます。3種類のリムから選択が可能。(後述)
ワンピースでもツーピースでも製作が可能ですが、Patrick氏によると、コマーシャルシリーズについてはツーピースがおすすめとのこと。バックボアはCMがマッチします。やや開きがオープンな、ZやCLが好まれる場合があります。
ワンピース仕様の場合、CMが標準仕様となります。
タイトなバックボアですが窮屈でなく、かと言って息が入りすぎるわけでもない、程よい抵抗感が得られます。GRのように鳴りが太く、他メーカーの浅いマウスピースより効率的に演奏出来るように感じます。
カップの深さはMとSの2種類。
Mでもそれなりの浅さがあるため、多くの方はこちらを選択されます。
日常的に浅いマウスピースを使っている、極端な状況での演奏を求められる場合にはSがおすすめです。
リム形状は3種類が選択出来ます。
FR(フラット・リム)
フラットなリム。真ん中~やや内側寄りにハイポイントがあり、唇がカップの中に入っていきにくい設計になっています。
当店では多くの方が FRリムを選択されています。
RR(ラウンド・リム)
最も幅の広いリム。ジェットトーンのCリムに似た、クッションのように丸みを帯びたリム。やや内側寄りにハイポイントがあり、唇がカップの中に入っていきにくい設計になっています。
EMモデルがお好きな方は、RRリムを好まれる傾向にあるようです。
CR(コンフォート・リム)
上記2つよりも幅が狭いリム。クラシカルシリーズのリムよりもクッション性があり、高いサポート力を得られるリムです。リムの内側にハイポイントがあり、わずかに小さく感じる場合があります。
Bachのリムに馴染みがあり、もう少しクッション性を持たせたい方におすすめです。ワンサイズ大きいものを選択することをおすすめします。
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●クラシカルシリーズ
ヴィンテージ・バックを基に、快適なリムと優れた操作性を求めてブラッシュアップされた、パトリックのスタンダードモデル。
いずれのモデルも音の膨よかさ、優れた操作性を持ち、クリアなアーティキュレーションが得られるのが印象的です。特に5C、7C、10-1/2Cと口当たりが小さくなっても、3C相当のカップデザインを採用することで音がコンパクトにならず、豊かな音色を保てるのは画期的ですね。
リムはバックよりもやや柔らかい口当たりだが、多くの人に馴染みやすい、丸みのあるリムです。
ワンピースでもツーピースでも製作が可能ですが、Patrick氏によると、クラシカルシリーズについてはワンピースがおすすめとのこと。ツーピースの場合、バックボアはCL、もしくはCLPがマッチします。
ワンピース仕様の場合、CLが標準仕様となります。
●バックボアについて
コマーシャル(CM):直線部分が長く、開きが遅めで最もタイトなテーパー
ゼット(Z):クラシックよりやや開きが遅め(テーパー角はクラシックと同じ)
クラシック(CL):標準的な開きのバックボア。
クラシックプラス(CLP):最も開きが早く、太いバックボア。
コマーシャルシリーズのトップを購入された方のほとんどが、CMバックボアを選択しています。
もう少し自由度や広がりが欲しい方にはZバックボアを、浅めのカップでクラシックにも対応出来るような広がりを求める方にはCLやCLPをお選びください。
ピッコロトランペット用バックボアなども特注が可能です。
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以上が、パトリックの基本的なラインナップです。
・・・え、覚えきれないって?
良いマウスピースですので、分からなくってもぜひ一度試してみてください。
店頭でご試奏いただけるのはもちろん、お電話でもご相談に乗りますので、お気軽にご連絡ください。
販売ページはこちらからどうぞ。
中村