リッケンバッカー研究室 - TC楽器 - TCGAKKI


その歴史

懐かしいヴィンテージサウンドから現代的なヘヴィー系爆音サウンドまで、ジャンルを問わずあらゆるベーシストに愛用され続けている不朽の名器RICKENBACKER!

 只今、THE中古楽器屋BASS売場ではRICKENBACKERにクローズアップ!強力高額買取り実施中です。

又、毎月一回更新のこの"リッケンバッカー研究室"では自分の勉強の為も兼ねていろいろな角度からRICKENBACKERを研究、報告して行きたいと思いますっ。

まず第一回目は”そうだったのか~!RICKENBACKERの名前の由来”編です。

現、羽田空港が開港(1931年)

1931年、ロサンゼルスの”ローパット・イン・コーポレーション”という小さな会社から物語は始まります。世界で初めてエレクトリック・ギターの一般市場発売に向けて、一貫してギターの音量増加を目指して来た技術者ジョージ・ビーチャム、ポール・バースそして金物製造を営んでいたアドルフ・リッケンバッカー。彼らが制作したエレクトリック・ギターは従来の楽器の概念を覆すもので、音楽シーンそのものを一転させる程の物でした。翌32年、ビーチャムはホースシューピックアップを搭載したエレクトリック・スティールギター”フライング・パン”を開発します。

 

 スティール・ギターの名前は、当時としてはまだ珍しいスティールの弦を使用した事に由来しています。1900年代初めハワイアン・ミュージックの人気にともないスライド・ギターが大流行に。当初は生のギターで代用されていたようですが、(ギターをひざの上に寝かせ、オープンチューニングでナイフの背等を用いスライド奏法をしていた様です)サスティーンを稼ぐ為にスティール弦を用い、スティール弦の強いテンションに耐え得る様にネックを太く開発されました。しかし通常のコード弾きに比べスライド奏法は音量が小さいという問題が有り、プレイヤーにとってはせっかくの自分の演奏が聞こえづらいという難点が常にあったそうです。

 そういった中、ネックをボディーの様にアコースティック化したアコースティック・スティール・ギターが開発されますが、アンサンブルの中ではやはりどうしても他の楽器に負けてしまい、根本的な問題解決にはなりませんでした。

 これまでのスティール・ギターに対しての不満の声は次第に高まり、ついにリッケンバッカーはエレクトリック・スティール・ギターを開発するのです。今や世界的に有名な老舗楽器メーカーの出発点は音量増加だったのは意外でしたね。


その後34年には社名を”エレクトロ・ストリング・インストゥルメント・コーポレーション”と改め、その楽器を”リッケンバッカー・エレクトロ”のブランドに名付けました。というのも、会社設立前にアドルフ・リッケンバッカーは金型工場を営み当時としては成功を収めおり、この会社を経済的に支えていたのは彼だったようで、製造に関しても大きな貢献をしていたからです。また、リッケンバッカーという名前が、アドルフの従兄で第一次世界大戦での撃墜王としてその名を英雄として轟かせた、エディー・リッケンバッカーとしてすでに有名だった事からもリッケンバッカーの名前の持つ知名度にあやかりたいと考えたのです。その後エレクトロ・ストリング社の事を誰もが”リッケンバッカー”と呼ぶようになっていったのです。

 

ベース登場

だいぶ暖かさも増してそろそろやって来ました、花粉の季節です。皆さんはいかがですか?いつもだったら私ももれなく鼻水ダラダラのはずなんですが、今年はまだ奇跡的にそれほど酷くはないんですよね!実は思い当たる節があって、今年は随分早い時期から甜茶を飲んでいるんです。しかもレモングラス甜茶といってまるでレモンティーのような味がします。これがまた砂糖を入れなくてもほんのり甘い!でもやっぱりシーズン最盛期になるとズルズルになってしまうのでしょうか?

さて前回はRICKENBACKERの歴史と名前の由来ということでしたが、

今回はその続きとリッケン初のBASS登場を研究していきたいと思います。

図1

1930年代後半になるとすでに多くのプロミュージシャンがリッケンバッカーを使うようになり、その影響のもとアマチュア層にも多数の楽器が売れるようになっていきます。しかし残念ながら1942年、楽器製造を断念せざるを得ない状況に陥ってしまいます。第二次世界大戦です。他の楽器メーカーが次々と軍需産業に転向していく中、エレクトロ・ストリング社は楽器とアンプの製造を続けていました。当時既に楽器製造に必要なパーツや材料の調達は非常に困難な状況でした。彼らは必死でパーツの確保に専念し42年6月まで何とか楽器製造を続けていたのですが、7月ついに軍需産業に転向せざるを得なくなりました。

戦争終結後の1946年初頭、彼らは再び楽器製造に専念出来るようになってきました。しかしこの頃アドルフ・リッケンバッカーは、ギターの人気の下火を感じ始め楽器のビジネスの権利を売却することを考え始めていました。エレクトリック・スティールギターの発明と共にまたたくまに楽器業界に頭角を現したリッケンバッカーも、53年にアドルフからビジネスの権利を買い取ったビジネスマン、F.Cホールの登場まではしばらく停滞の時期に入るのです。

50年代初めになるとハワイアンのブームが去り、スティール・ギターの売り上げは降下しつつありました。ホールがエレクトロ・ストリング社を買収した時には既に時代遅れになりつつあったのです。(実はホールもその事は十分承知はしていた)しかしホールはスパニッシュ・ギターの人気に目を付け新たなリッケンバッカーの開発に挑戦して行きます。ドイツ出身の楽器職人ロジャー・ロスマイルズを招き入れカプリ、コンボ600,800,400といった新しいソリッド・ギターを次々と生み出したのです。さらにホールは自分の会社であるラジオ・アンド・テレビジョン・イクイップメントの販売網を利用して全国にセールスを展開して行くのです。リッケンバッカーの新たな方向性と近年のリッケンバッカーのルーツを築いたのです。

さてリッケンバッカー初のベース発売は1957年。日本では東京タワーの建設が始まり、アメリカではエルビスがヒットチャートの上位を総なめしていた頃。ソリッド・ボディーのエレクトリック・ベース4000が発売となります。
(図1)

メイプル・ソリッド・ボディー、マホガニースルーネック、20フレット仕様。ボディーはかなり厚めでネックグリップも相当に太いシェイプでした。ピックガードはアノダイズド・アルミニウム。(アノダイズドとは腐食防止加工の事で,当時アルミ産業は急速な発展をとげていた時期でもありました。FenderのPRECISION BASSもこの年にアノダイズド・ピックガードに仕様変更になっています。)1ヴォリューム・1トーン。ノブはフライングソーサーノブといってスティール・ギターの物がそのまま流用されました。大型のクルーソン・ペグ、ホースシューピックアップ一基搭載。又、4弦側のホーンがかなり短い仕様になっています。

翌58年にはネックがウォルナットになりトラスロッドが2本へ、ピックガードはゴールドバックのルーサイト(アクリル)に、メタルノブやフィンガーレストが付く等の大幅な仕様変更があり、ブリッジ・カバーはスライドする事でミュートがかかる仕組みになりました。

こぼれ話
1956年発売のソリッド・ギターCOMBO400。ボディーとネックの接着を強固にする為ボディーサイドからネジを貫通させ、ボルト留めという構造だった。且つストラップはサックス用をの物を使い首から提げていたそうな。

 

ラインナップをご紹介

前回はRICKENBACKERのBASS登場について触れてみました。リッケンのベースといえば4001,4003・・・これくらいはすぐに思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか?ところが1957年の発売以来数々のモデルが登場し、そしてそのデザインはほとんど変わっていないのです。そこで今回から数回に分け様々なラインナップを順にご紹介します。

【4001】

BODY:メイプル、NECK:メイプル/ウォルナット、指板:ローズウッド、フレット数:20、PU:トースター・トップ(フロント)、ハイゲイン(リア)、コントロール:2Vol、2Tone、PUセレクター

1961年の発売以来リッケンバッカーの中で最もメジャーなモデル。86年の製造中止までの25年間という長き間、リッケンベースの顔として君臨してきました。大まかな特徴としてはポジションマークが三角形でチェッカー・バインディングが施されています.。前回に取り上げた4000と比べ、4弦側のホーンが12フレットまで伸び(62年)、ピックガードのデザインが白のアクリル製になります。64年にはポジションマークがクラッシュ・パールに(~73まで)、66年ヘッド裏にボリュートがつきます。(ヘッドとネック付け根の補強の為のコブの事で、これまでの物はトラスロッド調整部のザグリの為強度的には強くなかった)74年チェッカー・バインディングが廃止となり白のバインディングになります。

【4003】

BODY:メイプル、NECK:メイプル、指板:ローズウッド、フレット数:20、PU:ハイ・ゲイン(フロント・リア)、コントロール:2Vol、2Tone、PUセレクター

こちらも4001の後継機種として長きに渡り現在もなおリッケン・ベースの超定番としてその名を轟かせているモデル。

4003は79年に4001のトラスロッド強化モデルとして発売され、84年にはニュータイプ・トラスロッドに仕様変更となります。当時フラット・ワウンド弦からよりテンションの強いラウンド・ワウンド弦に使用の主流が移行しつつあった為です。

84年以前のモデルはトラスロッドの溝の上に直接指板が乗っていた為、無理に回締め込むと指板が剥がれてしまいます。

そうだったのかっ!(4001、4001S、4003、4003S)

4001の発売と同時に4001Sというモデルも発売されています。これは4001のスタンダード・バージョンで、ボディーにバインディングは無く、ポジション・マークはドット。発売当初はスルーネック構造でしたが73年4000と共にセットネック仕様に変更となる。BODY,NECK:メイプル、ヘッド・ウイングはマホガニー。

ポール・マッカートニーやクリス・スクワイヤーの仕様でも有名。 又、同じく4003のスタンダード・バージョンとして4003Sが80年に発売される。基本的に4001Sに似ているがスルーネック構造。

【4002】

BODY:メイプル、NECK:メイプル/ウォルナット(3P)、ウォルナット(ヘッド・ウイング)、指板:エボニー、フレット数:21、PU:ハムキャンセル・ピックアップ×2、コントロール:2Vol、2Tone、PUセレクター

4001のデラックス版として81年に発売されます。バーズアイ・メイプル・ボディー、トップには黒チェッカー・バインディング(外側が黒、内側がチェッカー)が施されていました。ネックはメイプルの3P、ヘッド・ウイングはウォルナット。ネック、及びヘッドには黒のバインディングが入り、なんと指板はエボニーでトライアングル・マーカー。更に細かくは黒に白ロゴのネーム・プレート、ピックガードは黒の4プライ。そして極めつけはキャノン・アウト端子が付き、かなり珍しい仕様でした。
 翌82年にはマイナー・チェンジされPUがロー・ノイズ・タイプに。PU位置がフロント、リアからセンター、リアになりポジションマークもドットに変更されました。(写真はマイナー・チェンジ後の物)

 

 

5弦、8弦、ダブルネック

さて前回はリッケン・ベースのラインナップをご紹介しましたが今回はその後編です。5弦、8弦、ダブルネック・・・今では特に珍しくはありませんが・・・。
60年代のRICKENBACKERは特に奇抜なアイデアを商品化していました。12弦ギターに取り付けられたストリング・コンバーター(右図:副弦を引っかけて押さえ込み6弦ギターにしてしまう装置)やナット、フレットが右斜めに打ってあるスラント・フレット等(ネック・グリップを握り込む様なスタイルのコード等の時に弾きやすいとの事でしたが一般的には流通しなかったそうです)等々、過去の偉人達の奇抜なアイデアにはホント驚かされます。

【4005】

BODY:メイプル、NECK:メイプル/ウォルナット3P、指板:ローズウッド、フレット数:20、PU:トースター・トップ×2個、コントロール:2Vol、2Tone、PUセレクター、バランサー

1965年ホロウ・ボディータイプの4005が発売されます。セミアコ・ギター360のラウンド・エッジ・ボディーを基本とし、それをベース用のサイズにしたボディーです。メイプルのホロウ・ボディーでバックにはチェッカー・バインディングが施されています。ネックはメイプルでウォルナットを挟み込んだ3P。更にヘッドはウォルナットのウイング(73年からはメイプルのウイング)が付いた5Pになっています。クラッシュ・パールのトライアングル・インレイでネックにもバインディングが施されています。Rのテイル・ピースが何とも遊び心をくすぐりますね。

【4005WB】

BODY:メイプル、NECK:メイプル/ウォルナット3P、指板:ローズウッド、フレット数:20、PU:トースター・トップ×2個、コントロール:2Vol、2Tone、PUセレクター、バランサー

こちらはボディー・トップとバックの両方にバインディングが入った、ダブル・バインディング仕様。4005WBには基本的にチェッカー・バインディングは入りませんでした。4005同様にバランサーが付いており、これは二つのピックアップを全開で出力した際にどちらかのピックアップの出力を多めに出すことができます。これはリアピックアップにローカット・コンデンサーが入っているための出力の弱さを補う為と思われます。

【4005/8WB】

BODY:メイプル、NECK:メイプル/ウォルナット3P、ヘッド・ウイング:ウォルナット、指板:ローズウッド、フレット数:20、PU:トースター・トップ×2個、コントロール:2Vol、2Tone、PUセレクター、バランサー

66年に登場した4005の8弦仕様です。ボディー・トップ、バック共にバインディングが施されています。特徴的なのはヘッドの何ともユニークな形状。実はコレ8個のペグが最小限のスペースで収まる要にデザインされているのです。しかも主弦のペグはベース用、副弦のペグはギター用が使われています。また、通常4005シリーズはリック・オー・サウンドとスタンダードの2つのアウトジャックが装備されていますが、このモデルはスタンダードのみのアウト・ジャックとなります。

こぼれ話

実は4005シリーズには4005/6や4005Lというモデルも存在していました。4005/6は文字どうり6弦BASSなのですが、ロングスケールのバリトーン・ベースなのです。4005Lはギターでは良く資料等でお目に掛かりますが、半透明のプラスチックのボディーの中にピカピカ光る発光体が内蔵されているライト・ショウと言われるモデル。一度は見てみたいものです。

【3000】

BODY:メイプル、NECK:メイプル、指板:ローズウッド、フレット数:21、PU:ハムキャンセル・ピックアップ、コントロール:1Vol、1Tone

RICKENBACKER初となるショートスケール・ベース。71年に発売され、1Pメイプル・ネックのボルト・オン・ジョイント。指板はアフリカン・ローズウッド。21フレット仕様で、ポジション・マークはドットでした。ヘッドのデザインはギターと同様の仕様でした。

【4080/12】

BODY:メイプル、NECK:メイプル/ウォルナット3P(BASS部)、メイプル1P(GUITAR部)、フレット数:20(BASS),24(GUITAR)、PU:ハイ・ゲイン(フロント・リア、BASS,GUITAR共に)、コントロール:ネック・セレクター、PUセレクター、2Vol、2Tone、バランサー

77年に発売された4弦BASSと12弦GUITARのダブルネック・モデル。ジョイントはボルト・オン仕様でした。もともとは75年に4弦BASSと6弦GUITAR(4080)、12弦と6弦GUITAR(326/12)の2種類のダブルネック・モデルが発売され、326/12はホロウ・ボディーにチェッカー・バインディング、キャッツ・アイ・サウンドホールという仕様でした。使いこなすのは難しそうですね。

 

 

ピックアップあれこれ

今年の夏は異例な程の猛暑になるそうです。ナントカ現象の影響らしいですが、暑さが大の苦手な私には我が耳を疑う最悪なNEWSでした。しかも先日越した新居は日当たり絶好調の最上階!数年前の猛暑でベースとギターのネックが反ってしまった経験のある私としては真夏の楽器のコンディションが早くも心配です。

ずっとエアコン点けとく訳にもいかんしっ。

 さて第5回目の今回はピックアップについて触れてみたいと思います。

ホースシュー・ピックアップ

1930年代初め世界初とも言えるエレクトリック・ギター”フライング・パン”(第一回目参照)これに搭載されていたのがホースシュー・ピックアップです。U字型に曲げられたプレートが馬の蹄鉄に似ている事からそう名付けられました。

まず構造を簡単に説明しますと、一見ピックアップカバーに見えるプレート状の物は実はマグネットで、磁界の中を通った鉄製の弦が振動することにより磁束の流れが変わり、振動となりそれがホールピースに伝わってコイルに電流が流れるのです。又更にコイル自体を上下から磁石で覆ってしまう事により、ピックアップの上下からのノイズがカットされ、更にコイルにはリード線が外周に巻き付けられているために側面からのノイズもカットしてくれるというスグレ物なのです。そして、ピックアップ内に通っている弦に対しマグネットの磁場が上下に発生している為、弦自体は磁場の影響を受けにくい。つまり弦振動のロスが少なくて済む為にサスティンの増加に影響しているのです。又、ポールピースは円柱状のスティールで6弦から1弦にかけてだんだんと高くなっていくようになっています。これは各弦のバランスと取る為では無く、6弦から1弦に向かって音色をソフトな音からシャープな音に変化させる役割があるようです。これはのちにFENDERがピックアップ本体を弦に対して斜めにマウントする事により同様の効果を得たようです。

しかしピッキングに邪魔であるということから1968年にハイゲイン・ピックアップに移行するようになります。1984年に復刻モデルとして登場しますが、ホースシュー型のプレートは単なるピックアップ・カバーになってしまいました(ポールピースがマグネットになる)。また、現在となってはこの様なU字型のマグネットがピックアップに使われることはほぼ無くなりました。それは当時よりももっと強力なマグネットが作られるようになったからです。

トースター・トップ・ピックアップ

見た目がトースターの口に似ていることからこう呼ばれるようになりました。

中には6本のポールピースがあり、ベースにもギター用のピックアップを流用して使われています。抜けの良いクリアーなサウンドが特徴的です。後のハイゲイン・ピックアップに比べてややサスティンは抑えめな感じです。一番ルックス的には好みです。

 

ハイゲイン・ピックアップ

トースタートップと比較して対照的ともいえるピックアップです。トースタートップ・ピックアップのポールピースがマグネットであるのに対して、ハイゲイン・ピックアップのポールピースには磁力が無くボビンの下にマグネットが付いており、ホースシュー・ピックアップよりも太めの音色が特徴的です。68年ホースシュー・ピックアップの後継としてベースのリア用として開発されそのサスティンの良さから良く69年にギター用のピックアップとして取り入れられます。

ハムバッカー・ピックアップ
90年代に開発されたピックアップ。ハムバッキング構造の為ノイズが少なく、ポールピースの振動から来るサウンドの劣化を解消するために、内部は樹脂で固められている。

 

 

ピック・アップ比較研究レポート

どうもです!蒸し暑い日が続きますね。ビールが毎晩欠かせません。しかも先月我が社の社員旅行で暴飲暴食しまくってしまった為か胃袋が大きくなっているらしく、おなかがぽっこりと・・・最近ではプチ・メタボリック気味で、奥さんに睨まれています。

さて前回はピック・アップについて取り上げてみましたが、今回は何にしようかな~と道具箱をガサゴソと・・・

ん?!!!そうだっリプレイスメント用に保管していたリッケン用のPUがあるではないか!よし、今回はこれを使って・・・

というわけで今回もピック・アップをテーマにいつもとちょっと指向を変えて、ピック・アップ比較研究レポートです。

今回使うのがSeymour Duncan RICKENBACKER用ピック・アップ 手前がSRB-1n(フロント用)、奥がSRB-1b(リア用)です。

こちらフロント用がセラミック、リア用がアルニコと異なるマグネットです。

 

そして今回はRICKENBACKER 2002年製4003 FG、こちらを使ってみます。最近は現行モデルもなかなか手に入りづらくなりましたよね


 

 

 

それでは早速中を開けてオリジナルを取り外します。フロント、リア共にハイゲイン・ピックアップが付いています。

前回のおさらいですが、ポール・ピース自体には磁力が無くボビンの下にマグネットが付いています。


ここで問題発生!

オリジナルのリッケンのピック・アップ固定ネジがダンカンのに合わない!長さならまだしも径が合わないってどういう事だぁ~。(専用のネジが付属しています)リア用の物は付属ネジがあったので問題無く付きましたがフロント用のネジが無い。

おっ!フロントにはオリジナルのネジが合うぞ!・・・と思ったら長さが足りない!何だか馬鹿にされた気分です。

 何とか無事に付きました。

 

では早速サウンド・チェックを・・・おぉっ!!違う!違う!ハッキリと違いが解る!(当たり前ですっ!)トーンも何もいじって無いがまず第一印象として音がデカイ。ウォームでありながら且つ輪郭の整った感じがします。パワーがあってこちらの方がダイナミック・レンジが広いようですね。音作りなんかはこっちの方が表情が付けやすいと思います。

ダンカンは何というかハイファイなサウンドになりますので(もちろんそれも良いことです)あのリッケン特有の何とも煮え切らないサウンドとはやはり異なりますね。弾いていて心地よいのがダンカン。味があるのがリッケン。そんな印象を受けました。レコーディングとライブで使い分けてみるのも面白いかな~と思いました。

ちなみに今回試してみましたダンカンのピック・アップですが、フロントとリアは異なるマグネットを使用しているのも特徴的です。
フロント側はセラミック・マグネットで特殊なコイルターンにより全音域が万遍なく強調される仕組みです。またハム・ノイズが軽減されています。一方リア側はアルニコ・マグネットでハムバッカー風に並んでいるためオリジナルの物よりもパワーはもとよりサスティーンも得られます。

それではまた・・・

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