『 リペアマンはどう生きるか Part.1 -専門学校には行くべき?- 』
こんにちは、リペア田中です。
TC-tuneとくぼかんのリペアマンたちによる動画シリーズ「リペアマン対談」をご存知でしょうか。
その中から第3回の動画のテーマ「専門学校には行くべき?」
について話をしたいと思います。
まず結論から言いますと
「リペアマンになるには専門学校にいくべき!!」です。
なぜなのか、個人的な経験も交えて書いていきますね。
インターネットで「ギター リペアマン なる方法」なんかで検索してみると、某知恵袋から個人ブログまで様々な情報が出てきます。いろいろな事が書いてありますね。
その中でほぼ共通して書いてある事は
「専門学校に行ってもリペアマンの求人はほぼ無い!!」
です。
専門学校卒で職業リペアマンの私の経験と立場から言いますと、
「人任せにしている人には"無い"」
だと思います。
つまりどう言う事かと言うと、リペアマンになるにはリペアマンになるための行動をしなければならないという事です。
専門学校は求人の斡旋もしてくれるので学校自体に求人の情報がきます。
〇〇の工場
どこどこの楽器店
家具の工場
楽器に関係あるものから関係ないものまで様々です。
その中で「修理担当」や「リペアマン」の求人は確かに少ないです、これは事実です。
しかしそれだからリペアマンになる道が閉ざされてしまった訳ではありません。最初からあてにしてはいけません。
リペアマンの求人を自分で探すんです!
日本全国津々浦々たくさんのリペア工房があります、直接メールで問い合わせをしてみるのもいいと思います。
楽器店も大手だけでなく個人店がたくさんあります。「仕事ありませんか?」と電話しても良いかもしれません。
私自身TC楽器に就職する前は関東圏のリペア工房10ヶ所ほどにメールをしました。
そんな時に「〇〇専門学校の卒業生」という肩書きが地味ぃ~に役に立ちます。
“リペアの専門学校に行っていた”
この時点で「ズブの素人ではないな」と判断してくれます。
また楽器の事についてある程度共通言語が通じるなとも思われます。
(私がTC楽器でリペアマンの採用の面接をしていた時もそうでした。)
雇うとしたら何も知らない人より(程度の差はあれ)ある程度の経験がある人の方が良いのは当然です。
もしかしたら応募した先に同じ専門学校の先輩がいるかもしれません。全然関係ない人より後輩に優しくしたい気持ちはみんな持っています。
あるいは自分のところでは雇えないけど〇〇さんがバイト探してたよと情報がもらえるかもしれません。
このように専門学校に行って得られるのは「楽器業界の中に入れる」という特権です。
繋がりや人脈とも言えるかもしれません。特に歴史の長い専門学校は自分の知らないところに大先輩がいたりします。
ネットで調べて出てくる
「専門学校で教わる知識、技術は現場では使えないから意味ない」
とか
「専門学校ではプロから技術を学べるから~」
とか
そういうのは後回しでもいいんです。
楽器業界の隅っこの隅っこでも良いので一員になれる事こそが専門学校に行くべき最大の理由です。
一員になって、リペアマンになるための行動を自分から起こす事がリペアマンになる確実な方法です。
もちろんリペアマンになった後もそれまで以上に自分から動くことは大切です。
いろんな大御所やレジェンド達の話を聞くとみなさん当たり前の様に常に先に先にと動いていらっしゃいます。私も追いつけ追い越せでやっていきたいと思っています。
というわけで「リペアマンになるには専門学校に行くべきか」でした。
今回の記事はリペアの専門学校に行こうかなと迷っていたり、専門学校に行きたいけど親御さんを説得できずに悩んでいる高校生や現役の専門学校の生徒さんにぜひ読んでほしいと思います。
そしてぜひ自分からリペアマンになるために動いてみてください。
TC楽器では現在は残念ながらリペアマンは募集していませんが「〇〇の専門学校の生徒です!仕事について話聞かせてください!」「見学しててもいいですか!!」と言った元気のある若者の来店は大歓迎です。
楽器業界にたくさんの人が興味を持ってやってきてくれる事を願っています。
田中🗜️