なぜB級というものは、こんなにも人を熱くさせるのでしょうか。
B級グルメやファッション、映画に共通するチープさ 。このチープ感というものがその人の本能に問いかけ、良し悪しでなく、好みかどうかという感覚的な"ソウルフード"の要素が沸き立たせる原点。
B級とは、ある分野において一流なものや一般的評価が高いものを"A級"としたとき、二流なもの、一般的評価は高くはないが一部に愛好者がいたりするものを「B級」と称するそうです。肝心なのは雰囲気ということでしょうか。
楽器の世界にもやはりB級なるものが存在し、ビザールと位置づけされています。
主流ブランドとは異なる世界観を持つビザール楽器は、フランス語で風変わりななどを意味し、B級楽器としてカテゴライズされています。
朴訥としたサウンドや愛らしいデザインから、その魅力を感じ取ることができます。
そもそもビザールの語源は、イタリア語bizzarroとされラテン系スペイン・ポルトガル・フランス語を経由して、アメリカに取り入れられて行きました。
楽器へのビザールという呼称には、1940年代出版のサブカルチャー雑誌"BIZARRE MAGAZINE誌"が語源となっているというのが定説です。
ファッション・アクセサリー・カルチャーなどの世界では、既存にない発想感覚からビザールの世界観がアンダーグラウンドでのアイディアを創造しています
日本国内の楽器の世界におきましては、1964年Teisco社となる前身のアヲイ音波研究所よりエレクトリック楽器製品が1940年代より積極的に製作され、電気回路を駆使したエレキの名作を世に多く残すこととなり、60年代に製作されたこれらのアイディアの宝庫は50年後の今もってヴィンテージ・ビザールとして影響をはなっています。
日本国内の楽器の世界におきましては、1964年Teisco社となる前身のアヲイ音波研究所よりエレクトリック楽器製品が1940年代より積極的に製作され、電気回路を駆使したエレキの名作を世に多く残すこととなり、60年代に製作されたこれらのアイディアの宝庫は50年後の今もってヴィンテージ・ビザールとして影響をはなっています。
発売当時定価:21,000円
Teisco EB200/NB-4
1964年5月20日華々しく発表されたNB-4 発売当時定価21,000円は、加山雄三氏主演の"エレキの若大将"の劇中、ドリフターズのいかりや長介氏(水色)の使用もよく知られるところで御座います。
指板:ローズウッド 重量:4.5kg |
発売当時定価:23,000円
Teisco TB-64
TB-64は、YAMAHAへのOEM生産YB-6としても発売されたバリトンギターは、発売当時定価23,000円。
ボディ:ラワン ネック:ラワン 指板:ローズウッド |
左から |
発売当時定価:23,000円
Teisco KB-2
発売当時定価:不明
Teisco EB-BASS TYPE
発売当時定価:9,050円
Teisco BS-101
発売当時定価:32,000円
Teisco EBX-200
発売当時定価:17,000円
Teisco BA-2
名作を量産したYAMAHA社もやはり創作に満ち溢れ、1800年代後半現社名の前身としてスタートし、1960年代よりエレベースを製作。代表機SBベースの幾多のモデルチェンジからも、未完成ゆえに表現され得た美しさは、初期SBベースの偶像神話を形成し、現在に於いてもビザールの世界感を際立たせ輝くものが御座います。
1968年発売当時定価:45,000円
YAMAHA SB-5A
ネック:メープル 指版:ローズウッド ボディ:かつら |
1968年発売当時定価:45,000円
YAMAHA SB-5A
ネック:メープル 指版:ローズウッド ボディ:かつら |
1966年発売当時定価:37,000円
YAMAHA SB-2
ネック:メープル 指版:ローズウッド ボディ:かつら |
1968年発売当時定価:33,000円
YAMAHA SB-2A
ネック:メープル 指版:ローズウッド ボディ:かつら |
まさに感覚はソウルフード というところでしょうか
ビザールと称されている楽器のクオリティーは決して高いものでは御座いません。
ですが感覚的な格好良さとその音は、時に一部の人を魅了し、このチープさが堪らなく、愛おしさを齎してくれます。日本の60年代には、現在も人気の高いこのようなビザールベースが御座います。
私も若輩者ながらまだ見ぬ60年代国産サムライベースの入荷やご案内を楽しみに致してます。
このたびは、国産サムライベース・ビザール編を最後までお読み頂きまして誠に有難う御座いました。ご紹介致しました楽器メーカーと楽器につきましては1960年代の国内に限らせて頂きました。予めご了承下さい。
万人に評されないビザールのこの世界、感覚も人それぞれで御座います。
まだまだ、勉強の途中では御座いますが、何かしらのお役に立てましたら幸いです。
ソウルフードと言えば、私の場合中学生の時から25年通い続けさせる料理屋が御座います。
10代の時のインパクトが一生マッチすることがあるのだと思います。
忘れられない味、宜しければ食してみてください。