修理に欠かせないの材料のこと-コルク編- - TC楽器 - TCGAKKI

こんにちは!

大久保管楽器店リペアの武智です🎷

 

サックスは、主な金管楽器と同じく"真鍮"という金属で出来ていますが、細かいパーツひとつひとつにコルクやフェルトが貼り付けられているのはご存知でしょうか?(・・?

キイ同士で連動する箇所や、キイが管体に着地する箇所には必要な材料で、付ける部分によって十数種類の材質と厚みを使い分けています…!👀

 

今回は、職人の密かなこだわりポイント:コルクの種類 についてのお話を📖

上の写真は、H.Selmer SERIE2のアルトサックスの左手裏側の様子。

金属同士が当たらないように白や茶色のコルク、塩ビチューブ、緑のフェルト等この付近だけでも多くの箇所についていますね。

 

キイのどこに何を取り付けるかは、調整においてとても重要で、メーカーやモデル・キイの構造に合わせて厚みと材質を選択します。

極端に言ってしまえば、1mm厚みを変えるだけでキイが浮いて音が出なくなる箇所もあるほどです。よい子は真似しないでくださいね😱

 

下の写真は主に使用しているコルクです。材質によって特性があり、代表的なものとしては、

(一番左)合成コルク:圧力がかかっても変化しにくく、水分や油がしみこみにくい。耐久性がある。

(左から二番目)天然コルク:圧力がかかると変化しやすく、水分や油がしみこみやすい。クッション性がありノイズがでにくい。

これらをキイの箇所(水気がつきやすい、力が多くかかる、接地面積が広い・狭い、キイの開きをどのくらい出したいetc...)によって材質と厚みを使い分けています。

 

ただ、コルクやフェルトは消耗品なので、丁寧に楽器を使用していても、長年の使用による手汗や水分・油分の染み込みなどにより劣化し、カチカチになってしまいます。

全体がガチャガチャとノイズがする頃には、他にも不具合が発生している場合が多いですので、早めにメンテナンスに出すことをおすすめします!🙏

 

実際に修理前後の楽器を触ってみた動画はこちら↓

「めちゃくちゃ変わります!サックス修理ビフォー・アフター!」

https://youtube.com/shorts/NXhufJyI80U

 

お手元の楽器はどちらに近い状態でしょうか?ひとつの参考にしてみてくださいね💁‍♀🛠

コメントを残す

すべてのコメントは公開前にモデレートされます