Guild / 1964年製 F-20
「ヴィンテージ・ギターを選ぶ意味って、なんだろう?」
そんな問いがふと頭をよぎったことのある方にこそ、このギターを手にしてほしいと思います。
Martinの繊細さとも、Gibsonの太さとも違う。
Guildは、そのどちらにも寄らない“土臭さ“と”爆発力“を武器に、60年代のアメリカ音楽に確かな足跡を残しました。
今回ご紹介するのは、その個性が生々しく宿っている御三家時代の小型モデルF-20です。
この1964年製のF-20は、いわゆるパーラーサイズの小ぶりなボディに、スプルーストップとマホガニーサイド・バックを備えた王道の組み合わせ。
指板とブリッジにはハカランダが用いられており、素材に宿る“時代“の香りを存分に感じることができます。
小さな見た目に反して、最初の一音からあなたは驚かされるはずです。
このボディから、どうしてこんなにも膨らみと爆発力のある音が出てくるのか?
言葉よりも、体で感じる音圧が先に迫ってきます。
その音は決して繊細ではなく、むしろ図太く、荒々しく、歌を飲み込んで引きずっていくような圧倒的な存在感。
このF-20は、弾き手に順応するギターではなく、むしろ、弾き手がこの個体に合わせてスタイルを変えることを求められると感じます。
しかし、そこにこそ、このギターの醍醐味があるのではと気付かされます。
もちろん、最初からこのギターを一番美味しいポイントで鳴らせるプレイヤーの方もいらっしゃると思います。
普段のあなたのピッキングや歌い方が、違和感として返ってくるかもしれません。
その瞬間、このギターが持つ“本質“が顔を覗かせ、まるで導かれるように弾き方や表現が変わっていく。
それはまるで、自分自身の音楽観がゆっくりと組み替えられていくような体験です。
スプルースのトップが生む硬質な芯と、マホガニーの箱がもたらす甘く鈍い残響。
そしてブラジリアン・ローズウッドの指板が、粒立ちのよい独特の立体感を生み、コード一発で空間を包み込むようなサウンドに昇華されていきます。
特にピックで刻むときの音の張り出しは、小型ボディのそれとは到底思えません。
まるでドレッドノートを弾いているかのような音圧です。
このF-20に出会った瞬間から、あなたは鳴らし方と同時に、付き合い方を考え始めるはずです。
この個体と過ごすことで、音楽そのものに対する姿勢が、じわじわと変わっていく。
このサウンドは、近年制作されたギターでは感じられない深みと味わいが確かにあります。
それが、1964年製Guild F-20という存在の力と魅力です。
自分を変えるギターとの出会いを、ぜひ店頭で。
遠方の方には通販対応も可能です。
ご希望やご質問がありましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。
[スペック/付属ケース]
TOP:Solid Spruce
BACK/SIDES:Solid Mahogany
NECK:Mahogany
FINGERBOARD/BRIDGE:Brazilian Rosewood
SCALE:625mm
NUT-WIDTH:41.5mm
CASE:Chipboard Case
[コンディション]
- アコースティックギター専門職人によるネック・木部の徹底した点検・調整を実施
- ネックはストレート、ビビりや音詰まりなし
- 12フレット上での弦高:6弦側 2.5mm、1弦側 2.0mm
- サドル突き出し量:約 3mm-2mm
- ナット/サドルは再作成しています。(牛骨)
- 割れの修理箇所はありませんが、塗装タッチアップされたように見受けられます。
[あんしん保証:6ヶ月]
[通販安心サービス]
- 通信販売では試奏が行えないため、商品到着後6日間、お試し期間を設けております。
- 自宅でじっくりお試しいただいた後、もしご期待に沿わなかった場合は商品代金を全額返金いたします。
※往復分の送料はお客様負担です。